2025年8月6日水曜日

授業紹介 日本を学ぶⅠ 大山祇神社を散策(7月30日)

 7月30日(水曜)の「日本を学ぶⅠ」(大成経凡先生)は、前期最終回の授業となり、補講を組んで大山祇神社(大三島宮浦)へ学外授業に出かけました。39名の履修生が参加し、留学生は4か国(ミャンマー・中国・インドネシア・スリランカ)37名を数えました。

 これまでも、何度か授業を通じて同社を訪ねていますが、今回は国宝・重要文化財の甲胄・刀剣類を収蔵する〝宝物館〟が一番のお目当てでした。かつて「日本総鎮守」という格式を誇った同社は〝大山積神〟(おおやまづみのかみ)をまつる本社でもあり、末社は全国に1万社余りを数えます。山の神であり、農の神であり、航海の神でありと、その御利益にあずかりたいと願う参詣者は多く、大山積神が皇祖神〝天照大神〟の兄神であることも、格式や威厳を高める要因ともなっています。FC今治のエンブレムにも、同社神紋の〝側折敷縮三文字〟(そばおしきちぢみさんもじ)が採用され、かつて村上海賊の一派・来島村上氏の家紋もこれと同じでした。


社殿(拝殿)前


 そうしたことから、戦勝祈願や戦勝へのお礼で、同社には平安時代末期から武士からの奉納品が多くありました。源義経奉納とされる赤絲縅鎧(あかいとおどしよろい)については国宝で、時代の分岐点にもなった源平の合戦をイメージすることができます。宝物館は、国宝館と紫陽殿の2棟からなり、国宝館については大正15(1926)年竣工の鉄筋コンクリート造です。宝物である文化財を、火災や盗難から守ろうと、早い時期から保護しようとした気運がよみとれます。よく見ると陳列ケースも大正時代のもので、展示品以外にも感じとって欲しいポイントがあるのです。隣接する大三島海事博物館では、昭和天皇の御採集船「葉山丸」の実物展示に驚かされました。30分ほどの駆け足の見学となりましたが、学生たちは何を感じとったことでしょう。


宝物館(国宝館)

 その他、二の鳥居そばの伊藤博文揮ごうの社号碑、一人角力が催される土俵そばの斎田(さいでん)、御神木であるクスノキの老木(国指定天然記念物)、拝殿(国指定重要文化財)前、パワースポットで有名な生樹の御門(いききのごもん、県指定天然記念物)などで集合写真を撮りました。プライベートや後期の授業でも大山祇神社を訪ねる機会があろうかと思いますが、今治市は山あり、平野あり、島あり、海ありと広域的な領域に魅力が点在しています。学生たちには、島しょ部の魅力にも関心を持って欲しいと願います。


御神木のクスノキ


二の鳥居と社号碑



生樹の御門





2025年8月5日火曜日

7月オープンキャンパス開催(7月26日)

 7月26日(土曜)に開催されたオープンキャンパスは、夏休み期間中ということもあって、県外からの高校生2名を含む29名の参加がありました。保護者を含めると50名ほどの数にふくれ上がり、とても活気にあふれていました。

最初の学校説明では、地域連携センター長の大成経凡先生と介護福祉コース2年生の矢野修都君とが本学の魅力について語りました。参加者に高校3年生が多かったこともあり、在学生の声は胸に響いたことでしょう。つづいてキャンパスツアーで少し学内を散策した後、希望する学科・コースの教室に分かれて50分の体験授業です。



幼児教育学科は「配慮の必要な子どもの支援」(松田文春先生)、ライフデザイン学科の介護福祉コースは「ノーリフト介護を体験しよう」(藤田英樹先生)、調理ビジネスコースは「ひんやり冷製パスタ&手作りスイーツ」(竹田貴好先生・大西望先生)、国際観光ビジネスコースは「旅行会社の仕事やルールを知ろう」(中山光成先生)、地域未来創生コースは「YOUもいまばり博士になろう!」(大成経凡先生)というものでした。この模様は、めいたんプロモーションクルーの学生が撮影し、インスタに掲載してくれるものと思います。


学校説明

体験授業の後はカフェタイムとなりますが、調理ビジネスコース以外はめいたんホール(食堂)へ移動し、軽食をとりながら各学科コースの教員や在学生との交流です。入試制度や奨学金制度のご相談は、この時間帯に本学職員が対応しました。またこの日は、専願の総合型選抜マッチング方式の対象になっていたため、事前にエントリーした参加者はカフェタイムの後半から担当教員と簡単な面談を行いました。8月オープンキャンパスもマッチング方式の対象となりますので、受験を希望される方は8月1日~19日の受付期間中にエントリーシートを入試課へご提出ください。

午後はオプショナルツアーを実施したところ、生徒・保護者・在学生・教職員合わせて20名の参加となりました。学園バスに乗って、「アシックス里山スタジアム」と「今治国際ホテル」を訪ねました。里山スタジアムでは、一般の観客が潜入できない4階&3階席からの眺望や選手ロッカールームの設えを楽しむことができました。本学では、幼児教育学科がFC今治ホームグロウンコーチらとのコラボ授業を行っており、ホーム戦で預かり保育などのボランティアを実施することもあります。国際ホテルでは、チャペル・宴会場・客室などを見学しましたが、22階展望レストランからの眺めが参加者に特に好評でした。今治市街の様子がひと目で分かり、来島海峡大橋や多島美、四国山地を遠望することもできました。同ホテルには、本学OG・OBが調理の現場で働いており、実習でもお世話になっております。


今治ツアー(今治国際ホテル22階)

次回のオープンキャンパスは8月24日(日曜)開催となります。遠方の方々への参加をうながすべく、午後1時からのスタートとなります。皆様のご参加をお待ちいたしております。



2025年8月4日月曜日

幼児教育学科 令和7年度 第2回 FC今治コラボ授業の実施報告

 コーチ講話「子どもの主体性を育む運動指導と大人の関わり方」&

 学生による身体を使ったあそび「オセロゲーム」


幼児教育学科では、FC今治ホームグロウンコーチと共に学び合うことを通して子どもたちが主体的に身体を動かすことを楽しめるようなかかわりができる保育者になることを目指し、「FC今治コラボ授業」を実施しています。


今回は、第2回目のFC今治コラボ授業の報告です。

第1回目は、本学1年生がFC今治ホームグロウンコーチによる幼稚園でのサッカー教室に参加し、子どもたちへの言葉がけやかかわり、活動の進め方を見て学びました。

第2回目の目標は、サッカー教室の見学体験をもとに、子どもの主体的な活動を促すかかわりのポイントを学ぶこと、そして、学生が考えた幼児向けの身体を使ったあそびをコーチに紹介することです。

7月14日、幼児教育学科1年生は、FC今治ホームグロウンの土橋功コーチから「子どもの主体性を育む運動指導と大人の関わり方」についての講話を聴きました。

学生からは、自分達でルールを考えた身体を使ったあそびとして「オセロゲーム」を実践してコーチに紹介しました。

その後、学生、コーチ、教員からそれぞれ感想を述べ、意見交換を行いました。

以下に、学生一人一人の振り返り内容の一部を抜粋し、FC今治コラボ授業での学生の気付きや学びを記します。



コーチの講話から感じたこと・学んだこと

・コーチの講話や実践している動画を見ることで、子どもに対する具体的な接し方や大人の子どもに対する深い考えなどが伝わりました。

・5月に見学したサッカー教室もいろいろなことを考えて決めた内容だからこそ、子どもたちが楽しく、安全に安心して活動できているのだと思いました。

・子どもを褒めること、励ますこと、情熱を伝えることが大切だとわかりました。

・子どものココロをつかむこと、楽しいと思える雰囲気づくり、子どもとかかわるときは目線を合わせて身振り手振りでわかりやすい表現を使うことが大切だと改めてわかりました。

・コーチの話はすごく学べました。(動画で外国でのサッカー教室の実践を見て)言葉は通じなくても、ハイタッチをしてほめるなど、子どもたちが安心してプレーできるのがいいなと思いました。

・子どもは楽しいと感じることで自然と身体を動かす、ポジティブな声掛けや安心、安全な環境づくりを準備することなど、参考になる話がたくさんありました。

・「したい!」と思えるように楽しめるものを用意すること、そう思える雰囲気を作ること、頭と体を使うこと、ワクワクさせること、大人も子どもと一緒に楽しむことで楽しい雰囲気づくりにつながることがわかりました。

・5つの夢中になる共通点(①子どものココロをつかめ、②カラダとアタマを使う、③大人の関わり、④言葉の力、⑤個人差への配慮)を聞いて、納得することばかりでした。

・保育にもたくさん生かせそうな要素がありました。特に個人差への配慮という点が一番の学びでした。スランティライン(斜線)理論はわかりやすく、実践に行かせる知識だと思いました。

・一番印象に残ったのは、「子どもたちの未来に触れている責任がある」ということです。責任を伴っているからこそ、一つ一つの行動に意味、意図や配慮があり、目標や目的を設定し、教える側が話し合い、環境を安全、安心なものにしていかねばならないことがわかりました。



自分たちが考えたオセロゲームの実践後の振り返り

・皆でルールを作れて、やってみたオセロゲームも楽しかったです。

・ぐるぐるバットで10回回るのは想像していた以上に目が回ることがわかりました。

・子どもたちが安全に楽しむことができる工夫が大切だと思いました。

・自分たちで考えたオセロゲームを実践してみて、もっとゲームについて詳しく練っていく必要があると思いました。

・様々な視点から計画した遊びでしたが、実際に遊んでみると様々な課題が出てきました。いろいろな観点から考えつつ、子どもたちが楽しめ、協力できる遊びを考えようと思いました。

・楽しい遊びを考えたが実践してみると危ない箇所が多くて、やってみないとわからないと思いました。実践して試してみることが大切だと思いました。


意見交換からの気付き

・ぐるぐるバットの棒、人と接触してしまう、目が回るなどの危険性に気付きました。

・シンプルでわかりやすく安全なルールづくり、見ている人たちも一緒に応援しやすい雰囲気、勝ち負けを決めるだけでなくみんなに勝った喜び、負けた悔しさを感じられるようにすること、知識を実践に生かしていくこと、目的やゴールを設定して内容を考えること、失敗したことは次に生かすこと等々が大切であることに気付きました。


今後に向けて

・運動が苦手な子どもでもできる遊びを考えていきたいと思いました。

・実習などに行ったとき、子どもたちができたことに対して褒めることをしていこうと思いました。

・今回気付いた改善点を次に生かせるようにしたいです。

・みんなで意見を出し合って、よいところや改善点などをこれからにつなげたいと思いました。

・子どもたちとかかわる中で、「できた喜びを導き出す」ということは、全体が見えていいないとできないことなので、たくさんの経験を積んで学んでいきたいです。

土橋コーチによる講話の様子


学生による身体を使ったあそび「オセロゲーム」の紹介(実践)の様子


土橋コーチ、学生への講話やアドバイス、多くの学びをありがとうございました!今後もどうぞよろしくお願いいたします。

12月に予定している第3回FC今治コラボ授業では、これまで、そしてこれからの学びを生かし、今年度の集大成として年長児向けの「身体を使った遊び」を学生間で考え、実践します。今から楽しみです。


5月のFC今治コラボ授業(第1回)の様子はこちらから↓

https://meitan-webnews.blogspot.com/2025/05/1fc.html