2025年7月23日水曜日

授業紹介 地域活性化論 村上海賊ミュージアムで着付け体験(7月17日)

 7月17日(木曜)の「地域活性化論」(大成経凡先生)は、A班の学生40名を引率し、今治市村上海賊ミュージアムを見学しました。あいにくの雨で、予定していた島でのんびり多島美の景観を楽しむことはかないませんでした。学外授業を実施する際、〝雨の場合はどうするのか?〟という課題がいつも付きまといます。前期は梅雨の期間を含むため、スケジュール調整が難しいところです。

この日は、7月27日(日曜)に控えた第30回水軍レース大会に向けて、本学出場チームの練習日でもありました。2年生メンバーと現地で合流するも、一部が集合時間に遅れて漕ぎ手が足りず、本授業の履修生から7名が櫓漕ぎ体験をすることに。本降りの中、気の毒ではありましたが、齋藤タオル提供の今治タオルを頭に巻き、練習後も乾いたタオルで濡れた身体を拭くなど、大いに助けられました。結局、この日の履修生から6名が本番にエントリーすることとなり、活躍に期待したいと思います。


雨中の櫓漕ぎ体験
能島城跡をバックに練習


多くの学生は館内見学となりましたが、村上海賊の歴史を理解できたでしょうか? 館内にはミュージアムショップもあって、Tシャツ等のオリジナルグッズやどら焼きなどのお土産が充実しています。軽食喫茶のコーナーもあって、アイスクリームや唐揚げ、フライドポテトなど、歴史の勉強以外に楽しむ要素を備えています。真っ先に、唐揚げに飛びついた肉食系女子学生もいましたが、まずは博物館の滞在時間を楽しむことが大切で、歴史以外の地域活性化のヒントをそこから学んで欲しいと思います。


軽食喫茶コーナー


残念だったのは、館内利用のルールが変わっていて、団体客は1団体につき4名しか着付け体験ができないとのこと。昨年は、館のご配慮もあって、希望者全員が鎧・着物の着付け体験をすることができました。館内展示に興味のない観光客にとっては、楽しむ要素の多様化が求められます。インバウンドを取り込む際は、着付け体験は〝おもてなし文化〟の要素も含まれ、かかわるスタッフにはご負担ではありますが、善処いただきたい感想を抱きました。コスプレとしても楽しめ、そこから村上海賊に興味を持つきっかけにもなり、何より留学生たちにとっては、今治に滞在したことの想い出となるのです。今回は、それでも6名の学生が着付け体験をさせていただき、感謝いたしております。

着付け体験なう

同館は、平成大合併前に宮窪町立村上水軍博物館として、平成16(2004)年秋に開館しました(途中、館名改称)。今日まで、しまなみ海道沿線を代表する観光施設になり得たのは、宮窪町が推進した〝水軍文化〟にこだわったまちづくりがあったからです。そこには、町民がつくりあげた水軍レース大会や能島潮流体験などの観光資源がベースとなっていて、村上海賊の歴史研究(文献史学・考古学)もこれと並行して進められてきました。能島城跡(国指定史跡)の保存整備も進み、村上海賊のストーリーが日本遺産にもなりました。日本遺産になったということは、インバウンドを視野に多言語による解説やサービスも充実させる必要が生じます。大成先生は、卒業論文で〝宮窪町の水軍文化を生かしたまちづくり〟をテーマに取り上げ、約30年かけてこの町の取り組みを見続けてきました。


海賊大将とお姫様に変身⁉

間もなく前期試験となりますが、A班・B班ともに「森のともだち農園」の学外授業を残すのみとなりました。猛暑が予想されますが、グリーンツーリズムを楽しみながら学んで欲しいと思います。