本科目のA班(日本・中国・ミャンマー)は、この日が前期授業の最終回となります。前回は雨の学外授業となりましたが、今回はうって変わって炎天下の猛暑。今治市は山あり、平野あり、島(海)ありとバラエティに富んでいますが、今回は山を攻めることに。地域活性化の取り組みの一つにグリーン・ツーリズムがあり、これは都会暮らしの人に農山漁村に滞在してもらい、自然・文化を満喫してもらうというものです。しまなみ海道開通(1999年)を機に、島しょ部を中心に「しまなみグリーン・ツーリズム推進協議会」が結成され、陸地部の玉川・菊間地域などでは「愛媛県グリーン・ツーリズム推進協議会」に加入する事業者もいて、今治市のグリーン・ツーリズムは推進されてきました。
今回訪ねることになった「森のともだち農園」は、玉川ダム上流の国道317号沿いの今治市玉川町龍岡上にあります。本学からは車で約25分の距離で、平野部の市街よりも標高は高いのですが、暑さは変わりません。そこに、〝媛ベリー〟のブランドで売り出し中のブルーベリーが収穫の時期を迎えていて、果物狩りを楽しむことができます。接客対応してくれた森譲寛さんによると、今年は畑の下草をあえて残し、地熱を下げるなどの工夫で猛暑の対策としているとか。JR下灘駅に停車する特別列車〝伊予灘ものがたり〟の食事にも、同園のブルーベリーは使用されているようです。過去に百貨店取扱いで産地直送販売をしたところ、あまりの甘さに反響の電話があるほど、すっぱいブルーベリーのイメージを変えてくれます。学生たちには、自分の目利きで完熟果実を摘み取り、20分前後、体力のつづく限り楽しんでもらいました。ブルーベリー狩りが初めての参加者も多く、いい経験&想い出になったことでしょう。
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ブルーベリー狩り |
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森のともだち農園 |
つづいて、避暑を目的とした園内キャンプ場へ移動します。果樹園のそばには小川が流れていて、木陰も多く、そこが夏休みの親子連れキャンパーに大人気です。緩やかな渓流のため、安心して川遊びを楽しめ、オプションでBBQ・ピザ窯・素麺流しなどを楽しむことができます。今回は、BBQと竹パンを楽しむこととし、火起こしに時間がかかるので、その間は水遊びで涼をとってもらうことにしました。ミャンマー人留学生にとっての驚きは、水が澄んでいることでした。雨季には、濁った川で水遊びすることが当たり前のようで、緑に囲まれた自然の中で透明な水と戯れることは、癒やしの時間に感じられたことでしょう。
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川遊び! |
はしゃいで疲れた後は、竹を割った棒にパンの生地を巻き、こんがりキツネ色に焼けたら完成。お腹をふくらませて肉を食べる量を減らすのがねらいでしたが、竹パンは調理ビジネスコースの学生にも好評の味でした。竹パンの後は、いよいよ肉(豚・鶏)を投入です。肉の争奪戦はカオスの状態となります。BBQコンロは2台しかないため、東アジアチーム(日本・中国)と東南アジアチーム(ミャンマー)に分け、何とか秩序が保たれました(笑)。今回は、割り箸や紙皿などをきちんとゴミ箱に捨てることを徹底し、楽しむ中にも公共マナーを感じとってもらいました。
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竹パン焼き |
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竹パン食べる! |
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肉食べる! |
次週は、B班42名(ネパール)が、同じコースでグリーン・ツーリズムを学ぶ最終回となります。