2025年8月4日月曜日

幼児教育学科 令和7年度 第2回 FC今治コラボ授業の実施報告

 コーチ講話「子どもの主体性を育む運動指導と大人の関わり方」&

 学生による身体を使ったあそび「オセロゲーム」


幼児教育学科では、FC今治ホームグロウンコーチと共に学び合うことを通して子どもたちが主体的に身体を動かすことを楽しめるようなかかわりができる保育者になることを目指し、「FC今治コラボ授業」を実施しています。


今回は、第2回目のFC今治コラボ授業の報告です。

第1回目は、本学1年生がFC今治ホームグロウンコーチによる幼稚園でのサッカー教室に参加し、子どもたちへの言葉がけやかかわり、活動の進め方を見て学びました。

第2回目の目標は、サッカー教室の見学体験をもとに、子どもの主体的な活動を促すかかわりのポイントを学ぶこと、そして、学生が考えた幼児向けの身体を使ったあそびをコーチに紹介することです。

7月14日、幼児教育学科1年生は、FC今治ホームグロウンの土橋功コーチから「子どもの主体性を育む運動指導と大人の関わり方」についての講話を聴きました。

学生からは、自分達でルールを考えた身体を使ったあそびとして「オセロゲーム」を実践してコーチに紹介しました。

その後、学生、コーチ、教員からそれぞれ感想を述べ、意見交換を行いました。

以下に、学生一人一人の振り返り内容の一部を抜粋し、FC今治コラボ授業での学生の気付きや学びを記します。



コーチの講話から感じたこと・学んだこと

・コーチの講話や実践している動画を見ることで、子どもに対する具体的な接し方や大人の子どもに対する深い考えなどが伝わりました。

・5月に見学したサッカー教室もいろいろなことを考えて決めた内容だからこそ、子どもたちが楽しく、安全に安心して活動できているのだと思いました。

・子どもを褒めること、励ますこと、情熱を伝えることが大切だとわかりました。

・子どものココロをつかむこと、楽しいと思える雰囲気づくり、子どもとかかわるときは目線を合わせて身振り手振りでわかりやすい表現を使うことが大切だと改めてわかりました。

・コーチの話はすごく学べました。(動画で外国でのサッカー教室の実践を見て)言葉は通じなくても、ハイタッチをしてほめるなど、子どもたちが安心してプレーできるのがいいなと思いました。

・子どもは楽しいと感じることで自然と身体を動かす、ポジティブな声掛けや安心、安全な環境づくりを準備することなど、参考になる話がたくさんありました。

・「したい!」と思えるように楽しめるものを用意すること、そう思える雰囲気を作ること、頭と体を使うこと、ワクワクさせること、大人も子どもと一緒に楽しむことで楽しい雰囲気づくりにつながることがわかりました。

・5つの夢中になる共通点(①子どものココロをつかめ、②カラダとアタマを使う、③大人の関わり、④言葉の力、⑤個人差への配慮)を聞いて、納得することばかりでした。

・保育にもたくさん生かせそうな要素がありました。特に個人差への配慮という点が一番の学びでした。スランティライン(斜線)理論はわかりやすく、実践に行かせる知識だと思いました。

・一番印象に残ったのは、「子どもたちの未来に触れている責任がある」ということです。責任を伴っているからこそ、一つ一つの行動に意味、意図や配慮があり、目標や目的を設定し、教える側が話し合い、環境を安全、安心なものにしていかねばならないことがわかりました。



自分たちが考えたオセロゲームの実践後の振り返り

・皆でルールを作れて、やってみたオセロゲームも楽しかったです。

・ぐるぐるバットで10回回るのは想像していた以上に目が回ることがわかりました。

・子どもたちが安全に楽しむことができる工夫が大切だと思いました。

・自分たちで考えたオセロゲームを実践してみて、もっとゲームについて詳しく練っていく必要があると思いました。

・様々な視点から計画した遊びでしたが、実際に遊んでみると様々な課題が出てきました。いろいろな観点から考えつつ、子どもたちが楽しめ、協力できる遊びを考えようと思いました。

・楽しい遊びを考えたが実践してみると危ない箇所が多くて、やってみないとわからないと思いました。実践して試してみることが大切だと思いました。


意見交換からの気付き

・ぐるぐるバットの棒、人と接触してしまう、目が回るなどの危険性に気付きました。

・シンプルでわかりやすく安全なルールづくり、見ている人たちも一緒に応援しやすい雰囲気、勝ち負けを決めるだけでなくみんなに勝った喜び、負けた悔しさを感じられるようにすること、知識を実践に生かしていくこと、目的やゴールを設定して内容を考えること、失敗したことは次に生かすこと等々が大切であることに気付きました。


今後に向けて

・運動が苦手な子どもでもできる遊びを考えていきたいと思いました。

・実習などに行ったとき、子どもたちができたことに対して褒めることをしていこうと思いました。

・今回気付いた改善点を次に生かせるようにしたいです。

・みんなで意見を出し合って、よいところや改善点などをこれからにつなげたいと思いました。

・子どもたちとかかわる中で、「できた喜びを導き出す」ということは、全体が見えていいないとできないことなので、たくさんの経験を積んで学んでいきたいです。

土橋コーチによる講話の様子


学生による身体を使ったあそび「オセロゲーム」の紹介(実践)の様子


土橋コーチ、学生への講話やアドバイス、多くの学びをありがとうございました!今後もどうぞよろしくお願いいたします。

12月に予定している第3回FC今治コラボ授業では、これまで、そしてこれからの学びを生かし、今年度の集大成として年長児向けの「身体を使った遊び」を学生間で考え、実践します。今から楽しみです。


5月のFC今治コラボ授業(第1回)の様子はこちらから↓

https://meitan-webnews.blogspot.com/2025/05/1fc.html


2025年7月30日水曜日

第30回水軍レース大会を終えて(7月27日)

 灼熱の太陽のもと、今年も「めいたんプロモーションクルー」(以下、プロモクルー)が水軍レース大会に出場しました。初出場から3年連続となり、そろそろ決勝進出を期待したいところです。昨年のメンバー6名が残り、新たに1年生から6名を選抜。1チーム12名で構成されますので(漕ぎ手10名、竿持ち1名、舵持ち1名)、1名の補欠を加え、13名で大会にのぞむこととなりました。同じ今治明徳学園からは、FC今治高校明徳校の柔道部3チームが初出場を果たしました。


 わがプロモクルーは、強豪ぞろいの一般の部Aではなく、決勝進出未経験や初出場のチームが多い一般の部Bにエントリー。昨年は、惜しくも1回戦2位で決勝進出を逃し、特に2年生は、「今年こそは!」の思いが強かったように思います。結果は、5チームで争う1回戦で、スタートダッシュに成功した隣レーンの船が、途中でプロモクルーの前方を横切って進路妨害。プロモクルーはいったん漕ぐのをやめて減速し、そのロスが響いて追い上げかなわず、3位でフィニッシュ。ほか2隻はコースを大きく外れて失格となりました。柔道部の3隻(A・B・女子)については、すべて1回戦敗退となり、2隻は完漕できずに棄権だったようです。


前のレースの戦況を見守る

1回戦敗退で帰還

試合を終えて記念撮影


〝完漕できただけでも大したもの!〟と、水軍レースを知り尽くす大成経凡先生からはお褒めの言葉が。大成先生の卒業論文が、「宮窪町の水軍文化を生かしたまちづくり」をテーマにしていて、村上海賊の歴史にこだわった宮窪地域の取り組みにとても詳しいようです。まず何より、大会で使用される船の動力源に注目です。和船の神事によく用いられる櫂(かい)ではなく、櫓(ろ)を用いたことがレースの魅力を引き立てています。村上海賊が用いた快速船の小早船(こばやぶね)を忠実に復原し、動力源を櫓としました。櫓は力任せに漕ぐものではなく、熟練の技が求められます。1隻に5本の櫓が備わることで、息を合わせた櫓さばきでないと船体はローリングして減速してしまうのです。まっすぐ進まず、棄権チームが続出する光景は、見ている側を楽しませてくれます。

学生たちには、地域イベントに参加して、地域住民との交流を深め、地域を好きになり、チームワークの大切さを学んで欲しいと願います。今回は、幼児教育学科から1名・調理ビジネスから3名、介護福祉から2名、国際観光ビジネスから7名(うちミャンマー人留学生4名)が参加し、学科・コースの垣根を越えてワンチームになれたような気がします。同窓会の「くすのき会」様からも、ドリンク・お菓子の差し入れ等があり、応援に駆けつけてくれたOGも2名いらっしゃいました。ご支援、本当にありがとうございました。


敗退後は、隣接する海水浴場でリフレッシュし、短大生活の夏の想い出としました。今年の悔しさは、来年晴らしてくださいね!


レース後は海水浴



2025年7月29日火曜日

授業紹介 地域活性化論  グリーン・ツーリズムを楽しもう!(7月24日)

 本科目のA班(日本・中国・ミャンマー)は、この日が前期授業の最終回となります。前回は雨の学外授業となりましたが、今回はうって変わって炎天下の猛暑。今治市は山あり、平野あり、島(海)ありとバラエティに富んでいますが、今回は山を攻めることに。地域活性化の取り組みの一つにグリーン・ツーリズムがあり、これは都会暮らしの人に農山漁村に滞在してもらい、自然・文化を満喫してもらうというものです。しまなみ海道開通(1999年)を機に、島しょ部を中心に「しまなみグリーン・ツーリズム推進協議会」が結成され、陸地部の玉川・菊間地域などでは「愛媛県グリーン・ツーリズム推進協議会」に加入する事業者もいて、今治市のグリーン・ツーリズムは推進されてきました。

今回訪ねることになった「森のともだち農園」は、玉川ダム上流の国道317号沿いの今治市玉川町龍岡上にあります。本学からは車で約25分の距離で、平野部の市街よりも標高は高いのですが、暑さは変わりません。そこに、〝媛ベリー〟のブランドで売り出し中のブルーベリーが収穫の時期を迎えていて、果物狩りを楽しむことができます。接客対応してくれた森譲寛さんによると、今年は畑の下草をあえて残し、地熱を下げるなどの工夫で猛暑の対策としているとか。JR下灘駅に停車する特別列車〝伊予灘ものがたり〟の食事にも、同園のブルーベリーは使用されているようです。過去に百貨店取扱いで産地直送販売をしたところ、あまりの甘さに反響の電話があるほど、すっぱいブルーベリーのイメージを変えてくれます。学生たちには、自分の目利きで完熟果実を摘み取り、20分前後、体力のつづく限り楽しんでもらいました。ブルーベリー狩りが初めての参加者も多く、いい経験&想い出になったことでしょう。

ブルーベリー狩り

森のともだち農園

つづいて、避暑を目的とした園内キャンプ場へ移動します。果樹園のそばには小川が流れていて、木陰も多く、そこが夏休みの親子連れキャンパーに大人気です。緩やかな渓流のため、安心して川遊びを楽しめ、オプションでBBQ・ピザ窯・素麺流しなどを楽しむことができます。今回は、BBQと竹パンを楽しむこととし、火起こしに時間がかかるので、その間は水遊びで涼をとってもらうことにしました。ミャンマー人留学生にとっての驚きは、水が澄んでいることでした。雨季には、濁った川で水遊びすることが当たり前のようで、緑に囲まれた自然の中で透明な水と戯れることは、癒やしの時間に感じられたことでしょう。

川遊び!

はしゃいで疲れた後は、竹を割った棒にパンの生地を巻き、こんがりキツネ色に焼けたら完成。お腹をふくらませて肉を食べる量を減らすのがねらいでしたが、竹パンは調理ビジネスコースの学生にも好評の味でした。竹パンの後は、いよいよ肉(豚・鶏)を投入です。肉の争奪戦はカオスの状態となります。BBQコンロは2台しかないため、東アジアチーム(日本・中国)と東南アジアチーム(ミャンマー)に分け、何とか秩序が保たれました(笑)。今回は、割り箸や紙皿などをきちんとゴミ箱に捨てることを徹底し、楽しむ中にも公共マナーを感じとってもらいました。

竹パン焼き

竹パン食べる!

肉食べる!


次週は、B班42名(ネパール)が、同じコースでグリーン・ツーリズムを学ぶ最終回となります。


2025年7月23日水曜日

授業紹介 地域活性化論 村上海賊ミュージアムで着付け体験(7月17日)

 7月17日(木曜)の「地域活性化論」(大成経凡先生)は、A班の学生40名を引率し、今治市村上海賊ミュージアムを見学しました。あいにくの雨で、予定していた島でのんびり多島美の景観を楽しむことはかないませんでした。学外授業を実施する際、〝雨の場合はどうするのか?〟という課題がいつも付きまといます。前期は梅雨の期間を含むため、スケジュール調整が難しいところです。

この日は、7月27日(日曜)に控えた第30回水軍レース大会に向けて、本学出場チームの練習日でもありました。2年生メンバーと現地で合流するも、一部が集合時間に遅れて漕ぎ手が足りず、本授業の履修生から7名が櫓漕ぎ体験をすることに。本降りの中、気の毒ではありましたが、齋藤タオル提供の今治タオルを頭に巻き、練習後も乾いたタオルで濡れた身体を拭くなど、大いに助けられました。結局、この日の履修生から6名が本番にエントリーすることとなり、活躍に期待したいと思います。


雨中の櫓漕ぎ体験
能島城跡をバックに練習


多くの学生は館内見学となりましたが、村上海賊の歴史を理解できたでしょうか? 館内にはミュージアムショップもあって、Tシャツ等のオリジナルグッズやどら焼きなどのお土産が充実しています。軽食喫茶のコーナーもあって、アイスクリームや唐揚げ、フライドポテトなど、歴史の勉強以外に楽しむ要素を備えています。真っ先に、唐揚げに飛びついた肉食系女子学生もいましたが、まずは博物館の滞在時間を楽しむことが大切で、歴史以外の地域活性化のヒントをそこから学んで欲しいと思います。


軽食喫茶コーナー


残念だったのは、館内利用のルールが変わっていて、団体客は1団体につき4名しか着付け体験ができないとのこと。昨年は、館のご配慮もあって、希望者全員が鎧・着物の着付け体験をすることができました。館内展示に興味のない観光客にとっては、楽しむ要素の多様化が求められます。インバウンドを取り込む際は、着付け体験は〝おもてなし文化〟の要素も含まれ、かかわるスタッフにはご負担ではありますが、善処いただきたい感想を抱きました。コスプレとしても楽しめ、そこから村上海賊に興味を持つきっかけにもなり、何より留学生たちにとっては、今治に滞在したことの想い出となるのです。今回は、それでも6名の学生が着付け体験をさせていただき、感謝いたしております。

着付け体験なう

同館は、平成大合併前に宮窪町立村上水軍博物館として、平成16(2004)年秋に開館しました(途中、館名改称)。今日まで、しまなみ海道沿線を代表する観光施設になり得たのは、宮窪町が推進した〝水軍文化〟にこだわったまちづくりがあったからです。そこには、町民がつくりあげた水軍レース大会や能島潮流体験などの観光資源がベースとなっていて、村上海賊の歴史研究(文献史学・考古学)もこれと並行して進められてきました。能島城跡(国指定史跡)の保存整備も進み、村上海賊のストーリーが日本遺産にもなりました。日本遺産になったということは、インバウンドを視野に多言語による解説やサービスも充実させる必要が生じます。大成先生は、卒業論文で〝宮窪町の水軍文化を生かしたまちづくり〟をテーマに取り上げ、約30年かけてこの町の取り組みを見続けてきました。


海賊大将とお姫様に変身⁉

間もなく前期試験となりますが、A班・B班ともに「森のともだち農園」の学外授業を残すのみとなりました。猛暑が予想されますが、グリーンツーリズムを楽しみながら学んで欲しいと思います。



2025年7月21日月曜日

幼児教育学科  保育者入門セミナーの授業紹介~先輩保育者から学ぶ~ 

幼児教育学科1年生からの授業報告です。

保育者入門セミナーの授業では「先輩保育者から学ぶ」ことをテーマの一つとしています。

6月30日、今治市公立保育所の保育士さん2名に講話をしていただきました。この授業の目的は、保育者としての楽しさや保育内容について現場の声を直接聞くことで保育者に向けた意欲を高めることです。

お二人の方からそれぞれ、保育所での一日、年間行事、仕事内容、保育者としての楽しさや魅力、やりがいなどを話していただきました。また、事前にお伝えしていた学生から保育者の方への質問については丁寧に回答してくださいました。

途中、手あそびなどの保育実技もあり、先生方の動きに合わせて学生たちも楽しそうに手を動かしました。

実際に現場で仕事をされている保育者の方から臨場感のある話を聞くことで、学生たちは保育者の魅力ややりがいを強く感じることができました。そして、保育者として働くことの意欲を一層高めることができたとのことです。

お忙しい中、学生のために準備をしてくださり、また、講話をしていただきました越智あかり先生、芥川寧々先生、日高保育所の先生方、本当にありがとうございました!!


 授業を受けての学生の感想を抜粋します。


保育者としてのやりがいや魅力を強く感じることができました!

・保育者の魅力はやはり、子どもの成長を見守ることができ、子どもと一緒に喜ぶことができることだと思いました。

・子どもたちの笑顔、成長を身近に感じることができるすばらしい職業だと改めて感じることができてよかったです。

・大変な仕事だと思いますが、それ以上にやりがいがあって楽しそうに働いている姿がステキだと思いました。

・保育の魅力について実際に働いている方に聞くとやっぱり保育ってステキだと感じることができました。

・保育者の方から保育の仕事の魅力を伝えていただき、それぞれの年代で仕事に対するやりがいや達成感などがあるのだと思い、保育の奥深さを改めて実感しました。

・子どもの命を預かる仕事でありながらも、自身も子どもとの関わりのなかで成長していける仕事だと思いました。


保育者のお話で気付いたこと、印象に残ったこと、感じたこと

・今日のお話を聞いて年間スケジュールや日々の保育がある中で、子ども一人ひとりと向き合い、子どもの話に耳を傾けていることがわかりました。

・「思い通りにならないのが保育」で子どもを思い通りにさせるほうがまちがっているというのが印象に残りました。

・子どもたちの笑顔だけでなく、保護者の方からの言葉も励みにできるような保育者になりたいです。

・実際に保育者の方からやりがいや魅力などを聞くことができて、より保育士になりたいという気持ちが強くなりました。

・日々、反省や試行錯誤しながら子どもたちにとって何が最善かを考えることが大切だと思いました。

・「思い通りにならないのが保育」「保育に正解はない」という言葉が響きました。完璧にやろうとすると落ち込んだりすると思いますが、カバーできるように経験、知識を身に付けたいと思いました。






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