2020年3月10日火曜日

介護福祉コース 介護福祉研究集会を開催しました




 2月21日(金)、2年生による『令和元年度 今治明徳短期大学 介護福祉研究集会』が開催されました。

 今年の介護福祉研究集会は、一部を学生による事例研究発表、二部を公開講座の二部構成での開催となりました。
 前回の『めいたん☆かいごふくしvol.18』でもお伝えした通り、今年から、これまでと趣向を変えて、介護実習DとEで自らが経験し学んだ事例を、更に詳細に追求したことを「事例研究」としてまとめ、発表しました。
 少しカタチは変わりましたが、介護福祉研究集会が先輩方から受け継いできためいたん☆かいごふくし2年生の集大成の場であることには変わりありません。


 第一部の事例研究発表では、越智かをりさんは『痛みのある利用者に対する日常生活改善へのアプローチ』、矢野まりさんは『活動量の少ない利用者に対するアプローチ』、宮本雛さんは『能力を発揮充実した生活を送るためのアプローチ』と題し、それぞれが介護実習D・Eで担当させていただいた利用者の介護過程の展開について、その成果を発表しました。

 実習でお世話になった施設の皆さんや介護現場で働く地域の皆さん、先生方、後輩とたくさんの人の前に、緊張した顔も見られましたが、3人とも、自分の言葉でしっかり伝えることができました。


 介護実習D・Eは、学内外で学び積み重ねた専門的な知識と技術に基づいて、利用者を主体とした個別ケアの方法と、利用者のニーズに応じた介護過程の展開方法を学ぶ、2年生の後期に実施される長期に及ぶ学外実習です。
 今回発表をした3人だけでなく、2年生全員、実習中にはたくさん悩み、挫けそうにもなり、時には涙したこともありました。それでも、自分自身の支援を振り返り、真に求められる支援や介助とはどのようなものなのか、真剣に向き合い、もがきながら考察し、そのプロセスを言語化してきました。
 この経験は、これからの介護実践に、自信をもっていかしていけるのではないかと思います。もちろん、まだまだ学び足りない部分もあると思いますが、一生懸命に取り組んでいる姿が、大きく逞しく思え、とても嬉しかったです。


 第二部は、有限会社トッツ 介護事業部門統括の橘高裕行さんに、『過去の災害経験から学ぶ  ~災害時における対応と介護福祉士の役割~』と題してご講演いただきました。



 平成30年7月に起きた西日本豪雨災害での経験を、当時の写真や具体的な時間や数字を交えながら、お話してくださいました。また、橘高さんは東日本大震災や熊本地震の被災地へのボランティアにも出向いており、その時の経験やそこから得た教訓や取り組みもお話してくださいました。実際に起きたことからの学びですので、時には心をえぐられるような場面もありましたが、学生達みんな、真剣な表情でお話に聞き入っていました。


 「被災」は人ごとではなく、いつどこで自分が「被災者」になるかわかりません。介護福祉士は、高齢者や障がいをもつ方の生活に寄り添う専門家です。もし、施設や病院で災害が起きたら?「冷静に行動する」と頭ではわかっていても、実際にはとても難しいですよね。だからこそ、「知る」こと、「学ぶ」こと、「備える」ことはとても大事なことです。今回の公演を通して、めいたん☆かいごふくしの学生たちが、近い将来、介護福祉士の視点で防災を考え、行動できる人になってくれることを願っています。





 「介護福祉研究集会」は、準備はもちろん、舞台の下や外で、自分の役割を全うし、支えてくれたクラスメイトがいたからこそ3名の発表が素晴らしいものになったのだと思います。みんなで力を合わせて発表会を盛り上げられたことは、このうえない喜びになったのではないでしょうか。
 1年生は、先輩たちの姿に大変そうだなあ…と思ったことでしょう。でも、次はみんなの番です。これからの学びや実習が実りあるものになるように、そして自分の目標や夢に突き進んでいけれるように、これからも一緒に学び、悩みながら頑張っていきましょうね!そして、1年後には立派に成長した姿を見せてくれること、楽しみにしています。


 実習でお世話になった施設の皆様、地域の皆様、保護者の皆様、卒業生の皆様、教職員の皆様、2年間温かく見守っていただきありがとうございました。

 みんなの成長を心から感じられる嬉しい日になりましたが、同時に、この発表会は教員が2年生にしてあげられる最後の授業。嬉しい反面、今年も、ちょっぴり寂しさを感じる季節になりました。3月、いよいよ卒業です。


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