2024年2月26日月曜日

公開講座 2月10日「今治平野の古墳文化 ~相の谷古墳の魅力を探る~」

 来島海峡に臨む今治市近見地区の伊賀山丘陵には、全長約82mの愛媛県最大の前方後円墳〝相の谷1号墳〟があります。しかし、未指定の文化財であることや10年近く前までは藪になって立ち入りづらいこともあって、市民から注目を浴びることはありませんでした。近年は、地元のまちづくりグループ「しまなみ海道周辺を守り育てる会」(村越定信会長)の清掃活動などによって、前方後円墳の形状を確認できるまでになりました。


講演する冨田尚夫氏


 講師の冨田尚夫氏は、古墳時代の研究を専門とする愛媛県歴史文化博物館の専門学芸員です。冨田氏は、相の谷1号墳で昭和40・41(1965・66)年の発掘調査で見つかった出土遺物の整理・分析を平成15(2003)年度以降行い、その成果を研究紀要『今治市相の谷1号墳出遺物』として刊行した中心人物でもあります。同様の演題で、昨年10月末には同館のテーマ展「今治平野の古墳文化」に合わせて歴史講座の講師を務められました。

 会場には、しまなみ海道周辺を守り育てる会の会員を中心に52名の受講者があり、中には熱心な考古ファンの方も見受けられました。今治市では1990年代にバイパスの建設、2000年代は今治市新都市開発事業、2010年代は今治道路建設事業があり、ここ30年近い間に高橋仏師古墳など貴重な出土遺物・遺構を示す古墳が多く見つかっております。しかし、それらの多くは開発にともなって記録保存を行った後に失われているのが現状です。今回は、それらから分かった成果をもとに今治平野の古墳文化を検証し、相の谷1号墳の価値と魅力にせまりました。

講座の様子


 近年、相の谷1号墳の墳丘の姿がよみがえったことで、しまなみ海道周辺を守り育てる会の招きでくらしき作陽大学の澤田秀美氏が踏査を行っています。その報告によれば、同墳は奈良の宝来山古墳(伝、垂仁天皇陵)の3分の1サイズと推定できるとのことでした。当時、築造のための設計図面があったと仮定すれば、相の谷1号墳のプロトタイプが近畿の大王クラスの古墳になるという驚きの見解でした。宝来山古墳は三段築成の巨大な前方後円墳となります。澤田氏によれば、相の谷1号墳も海側だけが三段築成の可能性があり、海を意識した古墳の特徴をよく表わしているとのことでした。また、冨田氏によれば、出土した埴輪のつくりからは東四国地方の特徴が見られ、海を介して他地域との交流が感じとれるとのことでした。

相の谷1号墳を視察する近見小学校6年生


 休憩時間には、このほど今治市学校教育課がドローンを使って制作した相の谷古墳の動画の試写会を行いました。近見中学校生徒の協力で、市民誰が見ても同墳の魅力を感じとれる内容に仕上がっていました(次年度、市内小・中学校の社会科教材などに活用予定)。保全整備で雑草や雑木の伐採に励むしまなみ海道周辺を守り育てる会のメンバーは、これまでの苦労が報われた思いで、しみじみと映像鑑賞する姿が印象的でした。後半は、これから先の保存のあり方や目指すべき方向性などについて、冨田氏から茨城県大洗町磯浜古墳群の事例などが紹介されました。国指定史跡に向けた取り組みとして、今後も学術調査を進めていく必要性があり、それと並行して住民の機運醸成を高めることが求められるとのことでした。会場からの意見として、しまなみ海道周辺を守り育てる会の村越会長は、「相の谷古墳だけでなく、周辺にある小湊城跡(城慶寺)や大浜灯台跡など、海にかかわりのある歴史文化遺産をつなぎ、一帯を今治市海事都市公園第1号にまで高めていきたい」と熱く目標を語ってくれました。

ドローン撮影による相の谷1号墳(動画の一場面)





2024年2月21日水曜日

公開講座 2月17日 「地域から考えるしまなみ海道の観光とポテンシャル」

 2月17日(土曜)、「地域から考えるしまなみ海道の観光とポテンシャル」と題して、株式会社しまなみの経営イノベーション企画部長の蓮岡悠介氏を招き、しまなみ海道の地域観光を切り口にご講演をいただきました(25名受講)。株式会社しまなみは、大三島・伯方島・大島にある3つの道の駅を運営管理する観光会社で、大島の下田水港・よしうみいきいき館を発着する同社の急流観潮船は、しまなみ海道人気の観光商品として知られています。同社は本学と連携協定を結んでおり、卒業生の就職や学外授業の受け入れ先として大変お世話になっております。また昨年からは、オープンキャンパスの今治魅力発見ツアーでも、急流観潮船を利用させていただいているところです。


講演の様子①


 蓮岡氏は、瀬戸大橋の本州側の玄関口・倉敷市児島(1978年生まれ)の出身です。大学卒業後は、東京の大手観光会社(H.I.S)に勤務し、ドイツの海外勤務も経験しています。訪ねた国は約40か国あるそうですが、しまなみ海道の景観に似た場所はどこにもなく、今治市に昨年移住してきてその魅力にとりつかれているとか。株式会社しまなみで働くようになったのは昨年9月からですが、大学院で観光社会学を専攻していた経験から、しまなみ海道の観光業の現況と課題、今後の可能性について報告してくださいました。

蓮岡氏

 今治市のホームページには、今治市は造船・タオルなどの工業都市として発展してきたが、しまなみ海道の開通によって、今後は風光明媚な景観や村上海賊の歴史遺産などを活用し、観光都市としての期待が高まると記されています。近年は、サイクリストの聖地として話題で、亀老山展望台も日本屈指の展望所として認知されつつあります。各種統計データによると、観光客はコロナ禍で一時減少は見られましたが、現在は回復の傾向が見られ、日本全体としてもインバウントは今後伸びていくと予想されています。しまなみ海道を訪れた観光客(日本人)に訪問理由をアンケートしたところ、ドライブやサイクリングなど、経済効果の少ない通過型の項目が上位を占め、キャンプ・釣り・潮流体験などの体験型が少ないという傾向が分かりました。

急流体験(昨年3月のオープンキャンパス)


 今後は、その体験型の利用者が増えるしくみづくりが必要で、発地(はっち)型から着地型への旅行商品への転換が必要となってきます。発地型の商品は、まとまった数の旅行客を都市部で集めて地方の観光地へ送り届けるメリットがあります。一方、昨今のホンモノ志向の小ロットの旅行形態に、それが対応できなくなっているというデメリットが紹介されました。観光客は増えたが、ゴミ問題や交通混雑など、日常生活に支障が生じるオーバーツーリズムの弊害も指摘されています。沖縄の石垣島や竹富島などは、大手旅行会社が利益を吸い上げ、地元への経済効果が少ないという弊害も紹介されました。今治市大島でも、サイクリストの交通マナーや観光マナーにいい感情をもたない住民もいて、日常と非日常の境界線が崩れるケースが報告されました。

 観光市場は日常生活の中に存在しているため、その生かし方によっては地域活性化にも大きく貢献するとのことでした。着地型観光への移行をはかる中で大切なことは、まず地域住民が〝地域を知る〟ことです。そして、〝地域から考える〟という力が大切になってくるとのことでした。近年は、〝まち歩き〟など身近な場所に光を当てる旅「マイクロツーリズム」が注目を集めています。株式会社しまなみでも、来島海峡大橋の登頂体験ツアーを本州四国連絡高速道路株式会社とタイアップして取り組んだり、ガイド研修を積極的に推し進めたりと、時代のニーズに合わせた着地型観光に力を入れ始めたところです。最後に、インバウンド向けに同社が制作したしまなみ海道の観光動画を鑑賞しましたが、文字スーパーがなくとも、BGMと映像だけで十分にしまなみ海道は魅力が伝わってきました。今では、〝SHIMANAMI KAIDO〟が海外でも固有名詞として普及するほど、その知名度は世界に広がりつつあるとのことでした。




2024年2月19日月曜日

2月13日 留学生交流会を開催しました

 2月13日留学生交流会を開催しました

 昨年秋に入学した留学生を中心に、交流会を開きました。

後期の授業が2月初旬に終わり、この日は成績手交日。慣れない日本での生活、日本語でのコミュニケーションが難しい中、後期の授業は、本当に大変だったかと思います。みなさん成績はいかがだったでしょうか。


この日から長い春休みが始まりますが、その前に慰労を兼ねて交流会をと、国際観光ビジネスの先生方と学友会で、日本文化(?)の「たこ焼き」を実際に目の前で作り、食べてもらいました。

途中からは留学生もたこ焼き作りに挑戦❕これが上手‼たこだけでなく、チーズやお餅、キムチも入れて、約3時間の楽しいひと時でした。これからもどうぞよろしくお願いします。頑張ってください‼







2024年2月13日火曜日

食物栄養コース  栄養College Life Vol.17 給食実務学内実習報告会





◆◇◆1年生学生の感想◆◇◆

・私は今回、学内実習報告会に向けて資料作りや原稿づくりなどをしっかり行うことができました。資料作りは、テーマに沿った内容にし、聞いてくださる方々がわかりやすいように文字の大きさや色、レイアウトを工夫しました。資料作りを行ったおかげで知らなかったPowerPointの操作の仕方を覚えることもできました。アニメーションや写真なども取り入れ、見やすい資料作りができたと思うのでよかったです。今後もパソコンを使って資料を作る機会はたくさんあると思うので今回覚えたことを次回に生かしたいです。原稿づくりでは、自分が言いたいことを簡潔にわかりやすく伝えるということを意識して作成しました。しっかりと作れたのでよかったです。

 学内実習報告会本番はとても緊張しました。学内実習を実際に体験した2年生や普段授業をしていただいている先生方の前での報告会だったので余計に緊張感がありました。声の大きさやスピード、話す時の姿勢、視線、身だしなみに注意しながら報告することを意識しました。声の大きさについては、後ろまで聞こえるようにメリハリのある声でハキハキということができたと感じます。

しかし、話すにつれて言うスピードが速くなったしまったところが反省点です。話す時の姿勢については、傾いたりせずにまっすぐしっかりと立って話せたのでよかったです。しかし、視線については用意していた原稿を見てしまいがちだったので気を付けようと思いました。身だしなみについては、きちんとスーツを着用して報告ができました。これからスーツを着る機会は増えていくと思うので正しくスーツを着用し、社会に出ても恥ずかしくないように少しずつスーツに慣れていかなければならないと思います。前髪は目にかからないようにし、しっかりと目と表情が見えるようにできました。コロナも収まってきてマスクをつけないで生活できるようになってきたので表情がわかりやすく、見えやすくなりました。明るい笑顔を意識して何事も挑戦していきたいです。学外実習ではいろんな人と関わって、様々な人にお世話になることになります。積極的に動いて感謝の気持ちを忘れずに行動していきたいです。今回の学内実習報告会で学んだことを学外実習で生かすことができるように頑張ります。



 ・発表を終えてまずほっとしている。発表中自分の中で少しずつ早口になっていった気がした。次回はもっと上手く発表ができるようにしたいと思った。自分は発表が最後で他の人の発表を聞く余裕があまりなく緊張していたのだと感じた。資料を作る際に見やすいグラフの色にするのに苦戦した。パソコンでは見やすくてもスクリーンに映したら見えにくく調節がとても難しかった。自分で一から資料を作り発表まで行うことは初めてでとても良い経験になった。アンケートの集計も大変ですべてに目を通すのにも時間がかかった。アンケートは利用者の方の意見がたくさんありとても重要なものだと感じた。次回の学外実習の報告会ではより良いものが作れるようにしたいと思った。学内実習の振り返りをできた。学内実習が終わって少し時間がたつが自分たちがどのように実習を行ってきたかを振り返ることができ反省点や改善などを共有することができたのはとてもいいことだと思った。自分の課題だけでなく全体の課題も共有できてよかった。他の日人の発表を聞いて、どのような内容で資料なのかは事前に分かっていたけれどみんな前回見た時よりもいい内容になっていたと思った。前のほうで聞いていたので声も資料も聞きやすく見やすかった。発表の時間もちょうどよかったと思った。人に伝えることは難しいことだと思うので伝わりやすい資料、話す内容にすることが大切だと思った。今回は自分たちよりも知識のある先輩方への発表だったけれど次の学外実習の報告を聞くのは後輩たちなので分かる内容を分かりやすく伝えることが大切になると思った。人前で発表する難しさや発表するまでの準備の大変さを充分に学ぶことができたと思った。

 学内実習を終えてたくさんのことを学び、たくさんの経験ができてよかったと思った。次は学外実習なので気合を入れて、今回の反省などを活かして望めるようにしたいと思った。



◆◇◆2年生学生の感想◆◇◆
・今回の報告会を聞き、発表者すべてが自分の報告内容について把握していてすごいと思いました。
少人数ながら1人1人自分の役割をこなしていたからだと感じました。私たちよりも少ない人数で1人1品を栄養士として担当することはこなすことも、資料づくりも大変だったと思いますが、パワーポイントも綺麗にまとめられていました。料理はすべて美味しく、嗜好の問題でとうがらしは辛かったですがすべて完食しました。魚の照り焼きのオーブンの時間もそれぞれ癖があると聞いているので難しかったと思います。私も自宅のオーブンでケーキを時間通り焼いても生焼けのことが多く時間をいつも追加します。しかし焦げが気になるためいつも短めに設定するようにしています。今回の発表、質疑応答でオーブンの管理が重要だということが再確認できました。質疑応答では質問されたことについてしっかりと把握し、自分の考えも応えられていたため、自分も把握し、何かあった際のために記録しようと思います。
パワーポイントでは色や文字の大きさがすべて見やすい分かりやすいものでした。声の大きさも聞き取りやすく全員アニメーションがあり注目すべきところが分かりやすかったです。無駄なイラストがなくごちゃごちゃしていないパワーポイントで私はなりがちでいつも減らしているため、参考にしたいと思いました。パワーポイントと印刷されているものと柄が違い、白黒でも見やすい工夫がありました。自分は終盤になるとこのクオリティでいいと1工夫することを後で気づくことが多いため、よく確認する、余裕をもって仕上げ振り返ることを徹底します。
まとめとして、今後私は4月から栄養士として働きます。その際に少ない人数だったから、負担が大きかったからミスをした。だけでなく細かい理由や振り返り、予防方法など全体を把握しまとめられるよう努力します。しかし、頑張りすぎるといつか大変なミスや身体に問題が出てしまってはいけないので自分のペースで回りのことを把握できるよう日々成長します。
・1年前の私たちの発表を思い出しました。4人の発表を聞いて、どのスライドも見やすく分かりやすかったです。絵やグラフを使っていたり、色々な工夫をされていて良かったなと思いました。試作からの事を内容に取り入れていて1食あたりの値段や栄養価がどんな感じだったのか知ることが出来ました。あと課題や変更点、反省点があってとても良かったなと思います。作業工程表についてではメリットや注意点や実際の工程表を写真として入れていることなどとても良いなと思いました。そして写真を囲んだりと工夫がされて見る側としてどこを指しているのか分かりやすかったです。衛生と安全についてでは、色々な説明を文字だけではなく絵を使っていたので見やすかったです。
アンケートについてでは、各料理のアンケート結果をもとに味や量をグラフにしていた事や気づいた点、反省点を入れていて34名の人がどう答えたのか知ることが出来ました。残食調査でどれだけ残食があったのか知ることが出来ました。みんなの発表が色々な工夫をされていたてとても素敵だなと思いました。絵やグラフを使っていたりアニメーションを上手に活用していたり声も大きく聞こえやすかったです。

2024年2月6日火曜日

調理ビジネスコース 1期生の卒業作品展を開催しました。


 1月19日(金)調理ビジネスコースの2年生が2年間で身に付けた技術を披露する、卒業作品展が行われました。

作品は、各自テーマを決めて90センチ四方の空間に“料理”を通して表現します。

教職員や他コースの学生、卒業生の方、保護者の方など多くの方に見ていただき、見た目の美しさや調理法、タイトルに合ったものかなどを審査していただきました。





1期生の集大成となる卒業作品は、個性あふれるものばかり!!
構想から調理、テーブルコーディネートまでお疲れ様でした。




2024年2月5日月曜日

今治明徳短期大学と遼寧省人民政府外事辦公室外事交流サービスセンター との連携協定締結

 令和6年1月25日 今治明徳短期大学と遼寧省人民政府外事辦公室外事交流サービスセンターは連携協定式をオンラインにて実施しました。

 この度の連携協定は、外国人介護人材の確保に向けて中国からの留学生の受入れ拡大を図るため、マッチングコーディネーターの設置や現地合同説明会の開催等を通じて、県内の養成施設や介護施設等と現地の教育機関や送り出し機関等とのマッチング支援する、愛媛県の「外国人介護人材マッチング支援モデル事業」のもと進められてきました。

 この連携協定は、今治明徳短期大学と遼寧省人民政府外事辦公室外事交流サービスセンターが、国際交流を促進させることを目的としています。

 当日は、愛媛県保健福祉部 社会福祉医療局 保健福祉課様やアトム総業株式会社様のご臨席のもと、双方の代表者が挨拶を行いました。


泉学長挨拶


遼寧省とオンラインで結び、協定書に署名後、両代表の記念撮影を行いました。


署名をする泉学長

泉学長と楊克平代表の記念撮影

記念撮影後、「外国人介護人材マッチング支援モデル事業」を推進しております愛媛県の代表者が挨拶を行いました。

愛媛県 保健福祉部社会福祉医療局 保健福祉課 山岡雅主幹 ご挨拶


 締結式では、連携協定書を取り交わした後、双方の代表者及び愛媛県よる挨拶を行い、国際交流を促進させることを目的として、連携を推進していくことを共有いたしました。



2024年2月2日金曜日

授業紹介 「日本を学ぶⅡ」1/26  円光寺で座禅体験

 1月26日(金曜)の「日本を学ぶⅡ」は、昨年につづいて座禅(坐禅)体験を授業の中に取り入れることにしました。履修生が20名を超えたこともあり、曹洞宗寺院の円光寺(今治市米屋町)に今年はお願いすることにしました〈昨年・一昨年は湊町の城慶寺で実施〉。同寺では、ふだんから市民向けの座禅講座「まどか塾」に取り組まれております。

 前回の授業で、おおまかな日本の仏教史について学びました。この日、参加した履修生は22名いて、日本人5名とミャンマー人(2)&スリランカ人(1)留学生の計8名は仏教徒ですが、座禅の経験者は半分もいませんでした。その他、中国人(9)&ネパール人(4)&インドネシア人(1)留学生の計14名は座禅そのものが初体験となります。正座ではありませんが、長時間座ると足はシビレます。態勢がくずれると警策(きょうさく)で叩かれるという点は、事前学習を済ませていました。

 円光寺に到着するやいなや、学生たちは本堂へと導かれ、お尻の下に敷く丸形クッションの座蒲(ざふ)を受け取り、着座。そして、座禅の仕方をご住職の宮崎俊輝さんより英語を交えてレクチャーされ、宝泉寺(玉川町葛谷)ご住職・里野和敬さんがお手本を示してくれました。お手本の最後には、なんと警策もありました。その実演で〝パチンッ!〟と本堂内に心地よい音が響きわたると、ほぼすべての学生が大成先生をにらみつけ、ダチョウ倶楽部のコント《聞いてないよ~》の反応を示しました。あくまで、これは宮崎さんの芝居で、緊張感をもってのぞむにはちょうどいい教育的指導といえました。

そうこうして、宮崎さんの分かりやすい解説のもと、座禅の意味を学んだ学生たちは、早速15分×2回の体験にのぞむことになりましたが、最終的には10分×2回となりました(本来は40分)。大成先生も、東北福祉大学在学中に座禅体験の授業があったようで、その経験から自身の授業にも取り入れたようです。ふだん、授業中に私語したり、よそ見したり、睡魔と格闘する学生にとっては、背筋をのばして、無の境地のもと、静寂の時間を過ごすことはとてもつらかったかも知れません。座禅中は、大成先生の撮影音と警策音とがよく響きわたりました。

次回の授業は、いよいよ後期テストとなります。座禅の感想も設問の一つに取り入れたいと思います。それぞれの感じ方に違いはあったかと思いますが、得られたものは大きかったことでしょう。座禅体験のご縁をいただきました、宮崎様、里野様、本当にありがとうございました。

座禅の様子(本堂)

座禅前の合掌

警策を受ける学生



2024年2月1日木曜日

授業紹介「地域交流演習」「地域社会論」1/25 南海放送を視察&ラジオ出演

 昨年9月20日、本学は南海放送ラジオ「エフナン」と大学情報などの発信に関する連携協定を締結しました。そのPAL協定のご縁で実現したのが、今回の特別授業となります。

 この科目は本来14:30のスタートとなりますが、先発隊4名(教員1名)は15:30頃からの南海放送ラジオ生番組に出演するため14:10に出発。後発本隊36名(教員1名)は14:30に学園バスで本学を出発し、松山市城山公園の堀端にある南海放送本町会館を目指しました(片道70分)。

 4名が出演したのは、PALインフォメーションが放送される時間帯の番組で、この日は今治市出身の正岡省吾さんがパーソナリティを務めていました。たまたまですが、出演した大成先生と調理ビジネスコース1年の大仁田侑紀さん・藤原彩乃さん・長井今日子さんは全員今治市出身ということで、冒頭の自己紹介では今治ネタで盛り上がりました。今回は、大仁田さんが学校紹介、藤原さんが地域連携の取り組み、長井さんが2月1日のオンラインオープンキャンパスなどについて紹介しました(補足は大成先生がトーク)。ド緊張の3名でしたが、出演の終盤には後発本隊が到着し、ガラス越しに出演者の動向を見守ることになりました。

収録後は、2班に分かれてラジオ収録のやり方をスタッフさんから教わるなど、スタジオ見学を通じて放送局を身近に感じることができました。後発本隊は正味40分ほどの滞在になりましたが、ふだん立ち入ることのできない職場領域を知れたことが何よりの収穫かも知れません。視察に訪れた学生全員に、愛媛県美術館で開催中の「鈴木敏夫とジブリ展」(南海放送開局70周年記念)の記念バッジとシールをいただきました。そして16:30に南海放送を後にし、17:40に本学へ帰校。次回は、テレビのスタジオ見学をしたいものです。

お世話いただきました大西マネージャー様、古茂田様、キャピイ宇都宮様、本当にありがとうございました。

3名の出演者をガラス越しに眺める学生

ラジオスタジオで記念撮影

収録体験の様子



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