2024年3月30日土曜日

新居浜商業高等学校で出張講義を行いました。

3月15日 新居浜商業高等学校で出張講義を行いました。


 今回は、調理、観光、幼児教育、栄養の分野の講義を生徒のみなさんに受けていただきました。

調理分野は、食材を無駄にしない調理方法を実習を通して学んだあと、最後はおいしくいただきました。実際に廃棄する食材がほとんどないことに、生徒のみなさんは驚いていました。

観光分野は、生徒にとって身近な「新居浜」のまちについて「じつは新居浜にも詳しいいまばり博士」が「新居浜検定公式ガイドブック」を使ってお話ししました。地元なのに「知らなかった…」ということがいっぱいで目から鱗の授業でした。

栄養分野は、フードモデルを使って、食事の栄養バランスについての体験学習を行いました。

「どうしてもランチにラーメンライスが食べたい」なら…栄養バランスよくラーメンライスが食べられる方法を一緒に模索しました。

幼児教育分野は、新聞紙を使った工作(エコバッグやスリッパの制作)をしながら、SDGSや防災の考え方も取り入れつつ保育について学びました。


次年度も高校等で出張講義を実施いたします。

明徳短大の専門的な分野の学びを体験してみませんか。

ご興味がありましたら、お問い合わせください。



2024年3月29日金曜日

令和5年度 卒業式

 令和6年3月14日 第57回学位記授与式が執り行われました。

あっという間の2年間。

学生や先生、それから参列していただいた方々それぞれが想いを馳せ、涙がキラリと光っていました。


「卒業したくないな…」なんて声も。

サプライズな出来事も至る所であり、たくさんの物語がこの1日にギュッと詰まっていましたね。


落ち着いたら、近況報告に帰ってきてください。

新たな門出を応援しています。


また会いましょう。












2024年3月28日木曜日

3月オープンキャンパス開催(3月24日)

 23名の高校生をお迎えし、雨の中、3月オープンキャンパスを開催しました。遠方からは、伊方町在住の三崎高校の生徒さんの参加もありました。近年は春休みの段階で志望校(短大・専門学校)をしぼる新3年生も多く、半数の生徒さんは保護者同伴での参加となりました。

 午前10時から開始し、最初の30分は入試広報委員長の大成先生から学校説明・入試制度の説明を行いました。ユニーク授業・地域連携・地域交流など、〝本学でしか学べない〟〝本学でしか経験できない〟取り組みについてご紹介させていただきました。その後は、校内を少し散策して自学自習できるPCラウンジや図書館、音楽室(幼教のみ)などを見学。リラックスできたところで、各学科コースに分かれて模擬授業を1時間弱受けることになりました。

大講義室で学校紹介

図書室を見学

 幼児教育学科では、絵本の読み聞かせの体験がありました(井上先生&十河先生)。好きな題材の絵本を選び、2人1組で楽しく読み聞かせに挑戦しました。調理ビジネスコースは、親子丼の調理に挑戦です(大西先生)。在学生がサポート役に回り、できあがった親子丼は昼食になりました。保護者の分もつくり、親子で親子丼を美味しそうに食べる姿が印象的でした。食物栄養コースでは、大麦の一種のハダカムギの基礎知識を学んだ後、麦ごはん・味噌玉・あずきゼリーの調理に挑戦しました(藤田先生)。介護福祉コースでは、YouTube動画「えいじろう先生の教えて!介護」でお馴染みの杉本先生と、介護福祉の護身術について和やかに学びました。

幼児教育学科 模擬授業


調理ビジネスコース 模擬授業

介護福祉コース 模擬授業

食物栄養コース 模擬授業

 模擬授業の後は、調理ビジネスコースと食物栄養コース以外は食堂「めいたんホール」へ移動してカフェタイムとなりました。コースごとに分かれて着席し、軽食をとりながら、生徒どうしや在学生・教員らとの会話を楽しみました。昼食後は学内寮と新しくオープンした学外の学園寮を見学。学園寮は、FC今治高校里山校の開校にともなって新設されたもので、管理人・寮母つき・セキュリティ完備・完全個室・1日2食付きとなり、こちらに短大生も入居することができます。

カフェタイム

 その後、希望者は学園バスに乗車してフィールドワークに出かけることになりますが、雨のため急流体験と亀老山展望台の観光はキャンセルとしました。代わって、今治タオルを学ぼうと、コンテックスタオルガーデン(今治市宅間)とテクスポート今治(今治市東門町)を訪ねることにしました。コンテックスは、市内有数のタオルメーカーで、本社工場にタオルショップを設けています。昭和20年代竣工のノコギリ屋根形状の旧織物工場をリノベーションし、オシャレなショップとして活用しています。購入したタオル商品に刺繍のサービスがあることで、参加した6名の高校生には名前入りタオルハンカチをプレゼントさせていただきました。一方、テクスポート今治のタオルショップ「今治タオル本店」では、今治タオル組合に加入するタオルメーカーの商品が所狭しと並び、眺めるだけでも楽しめました。一般客も多くいて、その活気を目の当たりにすることもできました。隣接する「今治タオルLAB」では、実際に織機が展示され、職員の説明・操作で動くところを観察することができます。まさに〝百聞は一見にしかず〟で、どのようにしてタオルが織られているのかを学ぶことができ、品質管理(吸水性)の5秒ルールの実験も体験することができました。こうしたフィールドワークは、共通教育科目の「地域活性化論」や「地域交流演習」の中で在学生は誰でも受講することができます。


コンテックスタオルガーデンを視察

名前刺繍入りタオルハンカチ


今治タオルLABを視察


今治タオルの5秒ルールを体験

 そうして15時30分に帰校して、3月オープンキャンパスは終了となりました。ご参加いただきました皆様、本当にありがとうございました。次回は5月19日(日)の開催となります。多くの皆様のご参加をお待ちいたしております。

 





2024年3月25日月曜日

大学公開講座 愛媛県神道青年会による慰問神楽(3月22日)

 3月22日(金曜)午後、愛媛県神道青年会様をお招きし、雅楽演奏・浦安の舞・伊豫神楽をまじえた「令和5年度 慰問神楽」を開催したところ、83名の来場者がありました。当日は、今年度最後の大学公開講座となりましたが、なかなかお目にかかれない雅楽の公演ということもあり、松山市や高知県からも来場者がありました。




 愛媛県神道青年会は、愛媛県内の40歳以下の神職で構成される組織で、雅楽の演奏者は10名ほどいました。今治市内では吹揚神社の田窪禰宜、綱敷天満神社の菅宮司が参加し、司会は伊佐爾波神社の野口禰宜が務めました。


 雅楽は、わが国の古代にルーツをもつ〝世界最古のオーケストラ〟として、NHK大河ドラマ「光る君へ」でも紹介されて話題となりました。ご年輩の来場者に感想を訊くと、若い頃に聴いた印象と、今とでは印象がずいぶん違ったようで、心に染み入る音色に満足された様子でした。洋楽に慣れた生活を送っていると、日本の先人たちが培ってきた和楽器の音色から遠ざかってしまいます。当日は、各楽器の紹介もあり、それぞれがどんな音色をだすのか、新鮮な学びを得たような喜びを感じました。笙(しょう)・篳篥(ひちりき)・龍笛(りゅうてき)・鞨鼓(かっこ)・楽太鼓(がくだいこ)・鉦鼓(しょうこ)など。例えば、雅楽を代表する楽器の笙は、その形が羽を休めている鳳凰に似ていることから鳳笙(ほうしょう)とも称されます。吹いても吸っても音が出せるようで、小さなパイプオルガンのような印象が強く残りました。笙はリードが湿りやすいため、演奏前に電熱器でくるくる回しながら暖めていましたが、これは良い音色をだすための工夫のようです。また、鞨鼓・楽太鼓・鉦鼓が音を合せることが〝打ち合わせ〟の語源になっているようです。


鳳笙を暖める光景

 さて、雅楽演奏は、多くの参加者が神社や式場で聴いたことのある平調音取(ひょうじょうのねとり)の「越殿楽」(えてんらく)や「五常楽急」(ごじょうらくのきゅう)などの曲目をご披露いただきました。平調は雅楽の調子の一つで、音取は雅楽の序奏を意味します。個々の曲の意味や歴史背景についても解説いただき、単に聴くだけでなく、教養を深めることができました。例えば〝五常楽〟は、古代中国の唐の皇帝・太宗が作ったとされ、曲名には人が守るべき道徳の仁・義・礼・知・信の〝五常〟を宮・商・角・微・羽の五つの音に配しているともされます。つづいて、西条市の石鎚神社の巫女による「浦安の舞」は、観客席をご神殿の位置に見立てて、いつもとは違った視点から鑑賞することができました。男性神職の力強い歌声と和楽器の雅な音色をBGMに、舞は神々しく感じられました。このほど本学を卒業した学生1名が、4月から大三島の大山祇神社に巫女として就職することが決まっており、その彼女も勉強をかねて鑑賞していました。

浦安の舞

浦安の舞


 浦安の舞でうっとりした後は、男性神職がダイナミックに舞う「伊豫神楽」へと演目が移ります。この神楽は宇和島市及び北宇和郡一帯の各神社の春祭りで舞われるもので、男神子(おかんこ)神楽とも呼ばれているようです。今治地方の方には馴染みの薄い芸能となりますが(大三島大見地区に大見神楽がある)、「伊豫神楽かんなぎ会」が保護団体となって、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。舞う際の太鼓の調子がアップテンポで力強く、現代音楽に通じるものを感じさせました。この日は「十番 式三番舞の口明之事」「二十五番 神体鈿女之神楽舞之事」「三十四番 妙剣之舞之事」をご披露いただきました。


伊豫神楽

伊豫神楽

伊豫神楽

 最後は、楽器体験の時間を25分ほどいただきました。来場者は、気になる楽器のもとへ駆け寄り、青年会メンバーから楽器の操作の仕方を学んでいました。一つの楽器にとどまらず、複数の楽器に触れ、演奏を楽しむ来場者もいました。巫女さんとの記念撮影に興じる参加者もいましたが、扇が意外に重いことに驚いた参加者もいました。雅楽そのものを生涯学習として楽しみたい方は、今治市内では吹揚神社で定期的に講習の場を設けているそうです。

楽器体験(楽太鼓)

楽器体験

 今年度は14回の大学公開講座を開催しましたが、次年度も同じくらいの回数、地域みなさまのニーズを汲み取りながら、生涯学習の助けとなる機会を設けて参りたいと思います。引き続き、どうかよろしくお願い申し上げます。


2024年3月22日金曜日

調理ビジネスコース 産学連携のSDGSな取り組み「里芋の親芋を使ったレシピ開発」


 今年度調理ビジネスコース(1年生)は、JAおちいまばりさんと里芋の親芋を使ったSDGSなレシピ開発に取り組んできました。

親芋は、大きくて、少し硬くてアクが強いので、市場に流通させることが難しく、捨てられている食材。でも、心の奥には「捨てるなんてもったいない!」という想いがあります。今回の取り組みは地域の食と農を守るためのSDGsへの取り組みの一つです。


【レシピ開発のバックグラウンド】

2023年6月にJAおちいまばりさんから「里芋農家が大量に廃棄している親芋で、地域の味や伝統を守っているJAおちいまばり女性部員と、学生たちの斬新なアイディアと融合させた、今までにないオリジナルな発想のレシピを完成させたい」とのご相談を受け2023年度後期開始とともにJAおちいまばりとともに開発に取り組みはじめました。


【メニュー開発秘話】

メニュー開発では、以下の3つにこだわりました。

①親芋なのに美味しい

②家庭でも調理できるか

③学生らしいアイデアであるか


そして、メニュー開発の最大の難関は、親芋の固い食感と、仕上がりの色がグレーになること。学生が、いろいろな方法を試したところ、ある方法が、この2つの問題を一度に解決するということを発見!


その、ある方法とは…


「里芋を酢を入れた水で茹で、そのまま少し放置する」


このひと手間で、白く、なめらかな食感に茹で上がります。

酢の味は残らず、ペーストにした後も変色が少ないです。

ぜひ、お試しください♪


【試食会でのブラッシュアップ】

調理・試食会を重ね、JAおちいまばり婦人部や営農販売部部長、さいさいきて屋店長さん、加工会社ではる株式会社ダイイチフーズ社長など、ビジネスのプロ視点からのアドバイスもいただきながら、試作を繰り返し、全部で7品のメニューが完成しました。


【里芋の親芋を使ったオリジナルメニュー 全7品】

①農業祭で販売

・メープルクッキー・里芋だんご・焼きプリン・クリームコロッケ

②農業祭で試食

・ディップソース

③彩菜食堂で販売

・里芋と海老のしんじょう・和風キッシュ・里芋のハンバーグ


【2024年11月16日「第23回農業まつり」(越智今治農業協同組合主催)での出店】

農業まつりに向け、キャリー3ケースの親芋を提供いただき、放課後の時間、剥き、茹で、ペーストにし、3日間かけて販売用に備えました。

親芋は皮が厚く、食感も悪いため廃棄率が高いので、キャリー3ケースの芋も最終的に15㎏程度のペーストになりました。白いペーストはお菓子の生地にぴったりで、見た目のマイナス要素を払拭したおいしいクッキー・プリン・団子ができました。

コロッケは、グレーの仕上がりを逆手にとり、黒いコロッケにしようとも考えたこともありましたが、白いコロッケの方が万人受けするだろう…となり、白いコロッケを提供することなども話し合って決めました。


当日はクリームコロッケが好調でした。1パックにコンソメ味とカレー味の俵型コロッケが1個ずつ入って150円(安い!)。開始から1時間ほどが経過した頃に150パックが完売。焼きプリンも同じ頃に完売してしましました。

コロッケはずっと揚げ続け、完売とともに作業終了となり、その後はだんごとクッキーが完売するまで頑張りました。


【彩菜食堂での販売】

2024年2月5日から3週間、さいさいきて屋の彩菜食堂で学生のレシピが週替わりで限定販売されました。愛媛新聞さんにも取材いただきました。お店の方には、メニューは好評で、売れ行きもよかったとお話いただきました。


    販売メニュー

        2月  5日(月)~2月11日(日)里芋と海老のしんじょう

        2月12日(月)~2月18日(日)和風キッシュ

        2月19日(月)~2月25日(日)里芋のハンバーグ

        ※現在親芋のシーズンが終わってしまい手に入らないそうで、里芋使用でより美味しくなっています。


地域の産品とじっくり向き合い、扱い方を考え、新しい商品を生み出す作業はとても大変ですが、こうしてたくさんの方に召し上がっていただく機会をいただき、充実感と感謝の気持ちでいっぱいです。


▼レシピはこちら。ぜひ、ご自宅でも作ってみてください。





2024年3月19日火曜日

3月10日 「第2回いまばり若者カイギ」②



  午前中は公開講座として開催した「第2回いまばり若者カイギ」ですが、午後はいつも本学オープンキャンパスで実施している「今治魅力発見ツアー」のフィールドワークに切り替わりました。ここからは入試広報委員長の大成先生がガイド役を務め、高校生及び引率教員のご一行は今治明徳学園のバスに乗り込みました。〝今治が学びのフィールド〟というキャッチコピーのもと、市内の食に関係したイベントや施設を見学することになり、最初の訪問先は今治港で月2回開催している「せとうちみなとマルシェ」へ。海のそばにあって、来島海峡大橋を遠望することもできました。高校生らは、たくさんのキッチンカーに目を輝かせ、気に入ったお店があれば食後のデザートを買って楽しんでいました。途中、徳永今治市長にも遭遇し、西条農業高校の生徒4名が市長と歓談する一幕もありました。


みなとマルシェでお買い物

みなとマルシェで徳永市長に遭遇

 2つ目の訪問地は、FC今治のホームスタジアム「里山スタジアム」です。この日はちょうどホームゲームを開催中で、開幕3連勝をかけてJ3強豪のアスルクラロ沼津との対戦でした。当初は、試合観戦しているサポーターたちを視察する予定にしていましたが、FC今治のご厚意で、ゴール裏席に着座して試合観戦を15分ほどさせていただきました(後半開始早々にスタジアム入りし、FC今治1点リードの場面で観戦)。強い日差しが照りつける中、ピッチと観客席の距離がJリーグのスタジアムで最も近い迫力を肌で感じることができました。ほとんどの参加者が、里山スタジアムでの観戦は初めてのことで、プロスポーツの熱気を感じたことでしょう。FC今治の岡田武史会長は、今治明徳学園の学園長でもあります。本学もFC今治のJ2昇格に向けた戦いと連動し、向上していけたらと思います。ちなみにご一行は途中退席となりましたが、FC今治は見事に勝利を飾ることができたようです。


FC今治 里山スタジアム


 3つめの訪問先は、今治市の伝統工芸・桜井漆器の販売所「伊予桜井漆器会館」です。時間帯によっては職人の作業風景も見学することができます。高価であるのには訳があり、職人が丹精込めて作った商品に見入るとともに、記念に塗り箸を買い求める参加者もいました。えひめ国体で当時の天皇・皇后両陛下がお使いになったものと同じ器や箸も販売されていました。多くの参加者がここを訪れるのが初めてで、新鮮な感覚で食とも関係の深い漆器を鑑賞していました。


伊予桜井漆器会館

 4つめの訪問先は、桜井地区にある〝まるごとみかん大福〟で有名な和菓子店「一福百果 清光堂」です。定休日にもかかわらず、特別にお店を開けていただき、人気の大福が女子高生にとても好評でした。同店では、近く新商品の和菓子「宵明」を東京銀座の伊勢丹でお披露目するようで、それに先だって西条農業高校の生徒・教員に試食のサービスがありました。なんでも、その隠し味が石鎚黒茶とのことで、今後の両者の連携に期待です。


一福百果 清光堂


 終わってみれば、予定の時間を30分オーバーして16:30に短大へ帰着。最後は、高校生(本学生2名含む)全員で記念撮影し、カイギを終了することになりました。高校生諸君の今後の活動の糧となれば幸いです。

 



3月10日 「第2回いまばり若者カイギ」➀

  3月10日(日曜)、本学大講義室において「第2回いまばり若者カイギ」(本学主催、今治市後援)を開催し、食をテーマに地域活性化に取り組む県内5校の高校生22名が集結しました。その5校とは、伊予高校・北宇和高校三間分校・西条農業高校・三崎高校・丹原高校で、本学調理ビジネスコースもホスト役として学生2名が事例発表をさせていただきました。公開講座のため一般の受講者もあり、全体で48名の参加がありました。



 最初は、本学地域連携センター長の大成経凡先生から、このカイギの趣旨について説明があり、「決してプレゼンを競う大会ではないので、他校の事例を知って視野を広げ、交流を楽しんで欲しい」とのことでした。そして、地域活性化のヒントを今治の事例をまじえて解説。今治の海事産業(海運・造船)のルーツが塩田の歴史と深く関係していることや、午後のフィールドワークに関連して桜井漆器の歴史にも触れ、高校生たちの発表へと続きました(各校10~15分程度)。

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 本学は、JAおちいまばりさんとのコラボで今年度取り組んだ、里芋の親芋を使ったレシピ開発の事例を紹介。関わったのは調理ビジネスコースの1年生6名で、この日は2人の女子学生が登壇しました。本来なら廃棄されるはずの親芋を見事に食品としてよみがえらせ、今治市「農業まつり」や直売所「さいさいきて屋」の彩菜食堂で販売をさせていただきました。2月16日付の愛媛新聞にも紹介され、学生たちは自信につながったようです。

本学 調理ビジネスコース


꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 松前町にある伊予高校は、地元で裸麦の生産が盛んなことに注目し、その知名度を高める取り組みについて発表(愛媛県が収穫量30年以上日本一)。新しく考案したゆで麦入り和風オムレツなどのPR動画を作成し、2月18日には大型商業施設エミフルMASAKIで販売促進イベントがあったばかりです。その動画は本講座でも披露されました。同校出身の学生1名が、現在、本学食物栄養コースに在籍しています。

伊予高校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 宇和島市三間町にある三間分校は、地元特産の三間米をPRするため、1年半前からプロジェクトチームを結成し、三間ライスバーガーを考案し、その販売を通じて地域活性化に取り組んできました。最近は、JR予土線の存続に向け、沿線にある高知県の高校とも連携した取り組みを展開しています。これに関わった、今年3月卒業の同校生徒1名が、4月に本学調理ビジネスコースに入学予定です。

北宇和高校三間分校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 西条市の加茂川沿いにある西条農業高校は、昨年1月に国指定重要無形民俗文化財にもなった発酵茶「石鎚黒茶(の製造技術)」を紹介。石鎚黒茶は世界的にも珍しい二段階発酵の製法でつくられ、爽やかな酸味が特徴です。現在、生産者は3事業者しかなく、その伝統を継承するため、同校ではプロジェクトチームを結成。製造・研究・普及の3つの分野で、自分たちが取り組んできた事例を発表しました。今年3月卒業の本学調理ビジネスコースの学生2名は、同校出身です。

西条農業高校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 伊方町の佐田岬半島の先端にある三崎高校は、地域の特長を生かしたユニークな活動で知られます。在校生の多くは伊方町以外からの入学で、この日の発表者の一人も県外出身でした。様々な活動がある中で、今回は地元産の柑橘をつかったマーマレードの作品についての事例発表がありました。近年、八幡浜ではマーマレードの国際大会「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル」が開催されていて、各種カテゴリーの応募部門に対して老若男女、アマチュアからプロまで多くの出品があります。今年度は目標としていた上位の賞を獲得できなかったので、来年度はさらに上の成績を目指して頑張りたいとのことでした。そして今回も最後は恒例の掛け声「みさこうへさぁいこう!(三崎高校 最高!)」で締めくくってくれました。

三崎高校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 西条市丹原町にある丹原高校は、同校が取り組む「tanomo」プロジェクトを紹介。地場産品のPR活動、地域行事への参加、地域課題の解決など、多角的な取り組みが展開されています。同校の園芸科学科ではシャインマスカットの生産を行っていますが、輸出に向けた取り組みとして、農産物の生産工程管理に関する国際規格「グローバルGAP」認証をブドウで取得。台湾で販売研修をしたようですが、日本の小売価格の4倍の高値で売れたという報告には、会場から驚きの反応が見られました。同校の卒業生からは、本学に毎年2名前後の入学があり、幼児教育学科を志望する生徒が多いです。

丹原高校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°


 講座を終えて一般参加者からは、〝元気をもらった!〟という感想がよく聞かれました。若者たちが地域活性化に取り組む姿は、少子高齢化で(ややもすれば)活気を失う地域にあって希望の光のようにたのもしく感じられたようです。場内で展示された三間黒米や石鎚黒茶に関心を寄せる参加者も多くいました。その後、高校生たちは本学食堂に場所を移して昼食(カフェタイム)となりました。くじ引きで席を決め、他校生徒との交流をはかりました。そして12:45に学園バスに乗り込み、午後の〝今治魅力発見ツアー〟のフィールドワークに出かけることになりました。


カフェタイム(めいたんホール)


                                【②につづく】


このページの先頭へ戻る