6月10日(水曜)午後、今治西高校で開催された地域探究の授業ZESTに、本学の大成経凡先生が講師で招かれました。大成先生が担当するのは2年生のグローカル講座で、ローカルな題材からグローバルな視野を培うことをテーマとしています。ZESTは今年度で3年目を迎え、本学以外にも愛媛大学・松山大学・岡山理科大学、今治市内の企業団体などがテーマ別で講師陣を派遣しています。
今年度のグローカル講座は4名×3班の合計12名が受講し、前回の4月22日は各班がテーマを持ち寄り、方向性の確認を1コマの50分授業で行いました。大成先生のアドバイス(後日の問い合わせメールを含む)をもとに、今回の授業では、50分×2コマの中で各班がプレゼン発表をしました。まだタイトル自体がしっくりこない班については、表紙の見出しが与える印象の大切さや、中身で具体性や興味をもたせる写真や図を載せることを指南しました。そして、プレゼンの一丁目一番地として、聞き手によく伝わる声や発表態度への諸注意を行い、班長に多くを委ねず、チームワークで一つのテーマに対して取り組む姿勢を促しました。
多文化共生をテーマとする班に対しては、時代の最先端の取り組みでもあるため、あまり大風呂敷を広げず、身の丈に合わせてコツコツ励むようにアドバイスしました。今年度で地域課題を解決するのではなく、未来へつなげるための提案まで持っていって欲しいと思います。ちょうど昨年度から、今治市では「イマバリ未来デザイン・アワード」という、若者を対象としたプレゼンの大会を新たに設けました。最終審査に残った提案の中から、優秀なものを今治市の事業として採択するという夢のある催しです。この催しに大成先生は審査員としてかかわっており、同校から昨年度応募がなかったことで挑戦を勧めました。
今治の郷土料理を世界へ発信したいという班に対しては、今治地方の郷土料理そのものが何なのかを検証するよう促しました。インバウンドは日本食目当てに来日する人もいるが、そこに今治の郷土料理を目当てとする人はまずいないとして、しまなみ海道を目当てとするサイクリストや今治市在住の留学生・技能実習生らへインタビューし、そこからヒントを見つけ出して欲しいと思います。お国柄・宗教上食べられないものもあるでしょうし、味の好みにも差異があろうかと思います。
上記2班については、アンケートやインタビューを研究手法に考えており、その手っ取り早い方法として、外国人が集うイベントとして大西地域で6月28日に開催される「サッカーでお結び会」への参加を促しました。造船業で働く技能実習生(フィリピン人)が多い同地域では、地元住民と外国人との交流機会が求められています。親睦をはかる中でお互いの偏見を解消し、融和につなげようとするねらいがあります。このイベントは、吉海地域の防災運動会とともに、多文化共生社会を推進するために昨年度から始まった新たな試みでもあります。本学からも、このイベントにネパールとミャンマーの留学生20名ほどが参加予定です。研究を進めていくうえで、参考文献などの資料調査も大切ですが、実際に現地現場へ出向いて生の声を聴くことが大切となってきます。
大島(吉海町・宮窪町)で毎年4月に開催される「島四国」をテーマとする班もありました。こちらは、班長が実際に島四国の歩き遍路を経験し、その魅力に惹かれたことで課題を知り、テーマに選んだとのことです。タイトル「持続可能な島四国へしていくためにはどうすればよいか」からは、SDGsの視点を感じとることができます。比較検証として香川県小豆島の事例を参考とし、島四国霊場を運営する団体への聴き取りも行いたいとのことでした。大成先生からのアドバイスとしては、グローバルな視点への指摘があり、本四国が世界遺産の認定を目指すなか、これとリンクしてローカルな写し霊場を盛り上げようとするアプローチを促していました。
出張講義を終えた大成先生によると、グローカル講座の内容は、本学地域未来創生コースの活動とも重なるものがあり、本学学生についても徐々に鍛えていきたいとのことでした。次回の出張講義は10月14日となります。それまでに本学留学生へのインタビューがあるかも知れませんね。






