2月24日(水)、2年生による『平成27年度 今治明徳短期大学 介護研究集会』が開催されました。
実習やボランティア、そして学校での学びなど2年間の様々な体験を通して、事例や課題から各自がテーマを持ち研究したことを発表する介護研究集会。明短介護福祉コースの2年生の、卒業前最期の大事な行事です。
今年の介護研究集会は三部構成で開催され、第一部は地(知)の拠点事業のボランティア講座として、愛知学院大学 心身科学部健康科学科講師で博士(歯学)の牧野日和(ひより)先生が『最期まで口から食べる』と題し、ご講演くださいました。
牧野先生は、歯学博士・言語聴覚士・認定心理士の3つの視点で「食べる」と「生きる」を研究されており、『お食い締め』を実践している専門家です。生後100日前後の赤ちゃんに「一生涯、食べることに困らないように」との願いをこめて食事をする真似をさせる儀式を『お食い初め』というのに対し、『お食い締め』は牧野先生がつくられた言葉です。
人間誰しも食べる事は大きな楽しみです。終末期、ターミナル期になった時、単なる栄養補給としての食事ではなく最期まで口から食べたい、食べさせたい、という気持ちにどれだけ寄り添いアプローチ出来るのか、根拠ある理論とアセスメントに基づき、段階的に食べる事を支えるケアについて、ご自身のお父様の『お食い締め』など多くの事例を紹介しながらお話してくださいました。
第二部からがいよいよ学生による発表です。
第二部は事例報告として、大澤ゆかりさんは『尊厳を持ち、荘での生活を楽しむ』、小山万利亜さんは『楽しく充実した生活を送る』、安永夏希さんは『安心安全で穏やかな生活を送る』と題し発表をしました。
続いて、第三部の研究発表も3名が発表をしました。
河村高成さんは『介護職の言葉づかいのあり方』、久枝加奈さんは『障害者と障害者の性について』、余吾公美恵さんは『介護職員の認知症高齢者に対する感情について』です。
1年生は、そんな先輩達の発表を真剣な眼差しで聴きながら、1年後に思いを馳せているようでした。
実習先でお世話になった皆様、保護者の皆様、卒業生の皆様、地域の皆様、教職員の皆様、たくさんの方々に温かく見守っていただき、今年も無事に介護研究集会を終えることができました。皆様、本当にありがとうございました。いよいよ、卒業です。