前期授業が始まって1週間。まだまだ緊張気味の1年生ですが、4月15日(土)には早速、めいたん☆かいごふくし伝統の行事、島四国遍路の体験に出かけてきました。
島四国遍路は、約200年前、四国八十八カ所になぞらえた霊場を今治市・大島にも設け、世の人々を救う願いをおこそうと、医師・毛利玄得、庄屋・池田重太、修験者・金剛院玄空の3人が開創したといわれるものです。
大島の住民が200年以上もの間、大切に守り、受け継ぎ、伝えてきた“お接待の心”を実際に体験することは、介護や福祉の世界を目指す学生たちにとって大切な“人と人との関係”を学び、地域住民やお遍路さんとの交流を通して“地域に根ざした福祉”を考えるきっかけにもなります。島四国遍路は、めいたん☆かいごふくし伝統の行事であると同時に、大切な学びの時間です。
1年生にとっては、入学早々の学外での授業。島四国心のふるさと会 会長の矢野都林さんに、島四国の歴史をお話していただいたり、足浴(めいたん☆かいごふくし伝統のお接待)の練習をしたり、入学式から1週間という短い時間でしたが、精いっぱいの準備をしました。
そして今年も「歩き遍路体験」と「お接待体験」の2チームに分かれ、晴天の中、島四国体験のスタート。
歩き遍路体験チームは、矢野都林さんの先達のもと44番札所から元気に歩き始めました。矢野さんは、毎年明短生と一緒に歩いてくださっており、今年もとても楽しみに待っていてくれたそうです。
心地よい潮風と大島の自然に囲まれ順調なスタートを切りましたが…険しい山道や滑りそうになる坂道に悪戦する学生もチラホラ。時間がたつにつれ笑顔が消えていく1年生を励ます2年生の姿をとても頼もしく感じました。
出会ったお遍路さんと交わす「こんにちは」の挨拶、大島の方々から頂いく温かいお接待やその心に感謝する「ありがとうございます」の言葉に背中を押され、全員、最後まで歩くことができました。
お接待体験チームは79番札所福蔵寺さんで、足浴のお接待をさせていただきました。明短生の足浴を楽しみに毎年歩いていると仰ってくださる方もいる、先輩方から受け継いできたおもてなしの心。こちらのチームも、戸惑う1年生を2年生がさりげなくリードしてお遍路さんとの触れ合いを楽しめたようです。
そして何より「ありがとう」の言葉をいただく喜びを知ることができました。
この体験が、これから先もずっと学生達の力になってくれることを、願っています。