2017年7月10日月曜日

介護福祉コース 授業紹介 障害の理解Ⅰ

6月24日(土)
 2年生が「介護福祉実習に出る前にお話を聞きたい」との事で、『障害の理解Ⅰ』の時間に、今年度もゲスト講師として渡部優子さんにお越しいただきました。サポーターの佐伯さんには、要約筆記などでコミュニケーションを取りながら進行して頂きました。

 渡部優子さんは、今治難聴者協会会長で、人工内耳を装着されており、手話ではなく口話にてコミュニケーションをとられております。口話とは、聴覚障害のある方が、相手の口の動きや表情から言葉を読み取り理解し、自らも声を出して意思を伝えることをいいます。
 優子さんの学生時代や日常生活、育児の際に困った経験などを話して下さいました。


今年度初登場となったのは・・・聴導犬の「シェリー」です♪
優子さんは、トレーナーから訓練を習い、実技試験・学科と面接試験に合格してシェリーと暮らせるようになったそうです。
 シェリーのお仕事は、携帯の着信を聞いて優子さんの体にタッチして知らせたり、玄関のチャイムを聞き玄関まで誘導、後ろから来た自転車のベルを聞いて道路の端に誘導したりします。火災報知機が鳴るなどの異常時は、床に伏せて知らせます。
私たちは、聴導犬を見かけて「かわいい」と思っても勝手に触らない『やさしい無視』で対応しなくてはなり
ません。・・・が、休憩中には許可をもらい、なでたり写真撮影をさせてもらいました。


 続いては体験コーナー。補聴器体験では、思った以上に声や音が大きく聞こえたり、上手くフィットしていない時の不快な音を体験する事が出来ました。実習前に貴重な体験が出来て良かったです。


 口話体験では伝言ゲーム。唇の動きだけではなかなか伝わらず、ジェスチャーに力が入りすぎて思わず声が漏れてしまう学生も。口の動きや表情だけで読み取るのは、本当に難しいと感じました。



 もう一つの体験は、福祉美容士でもある渡部さんに、車いす上での浴衣の着付けを教えて頂きました。
今回は女装をしてみたいという男子学生もモデルになりました。


 後半は、渡部さんが話される短文の正解を選んだり、筆談と口話にて渡部さんと会話を体験します。
 早く伝えたいのに文字を素早く書けない。もっと要点だけを素早く伝えたい・・・そんな時には要約筆記です!!
佐伯さんが読まれる文章を要約するのですが、聞きながら書くにはスピードが速すぎて、何個ものキーワードを見逃してしまう。思っている以上に難しかったようです。


今回の講義で学んだ事は、今後の実習や就職した時に思い出し、体験者だからこそできる配慮や優しさで寄り添う事が出来ると思います。
渡部さん、佐伯さん、シェリー、貴重な「聞こえの学習」ありがとうございました。


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