2024年3月19日火曜日

3月10日 「第2回いまばり若者カイギ」➀

  3月10日(日曜)、本学大講義室において「第2回いまばり若者カイギ」(本学主催、今治市後援)を開催し、食をテーマに地域活性化に取り組む県内5校の高校生22名が集結しました。その5校とは、伊予高校・北宇和高校三間分校・西条農業高校・三崎高校・丹原高校で、本学調理ビジネスコースもホスト役として学生2名が事例発表をさせていただきました。公開講座のため一般の受講者もあり、全体で48名の参加がありました。



 最初は、本学地域連携センター長の大成経凡先生から、このカイギの趣旨について説明があり、「決してプレゼンを競う大会ではないので、他校の事例を知って視野を広げ、交流を楽しんで欲しい」とのことでした。そして、地域活性化のヒントを今治の事例をまじえて解説。今治の海事産業(海運・造船)のルーツが塩田の歴史と深く関係していることや、午後のフィールドワークに関連して桜井漆器の歴史にも触れ、高校生たちの発表へと続きました(各校10~15分程度)。

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 本学は、JAおちいまばりさんとのコラボで今年度取り組んだ、里芋の親芋を使ったレシピ開発の事例を紹介。関わったのは調理ビジネスコースの1年生6名で、この日は2人の女子学生が登壇しました。本来なら廃棄されるはずの親芋を見事に食品としてよみがえらせ、今治市「農業まつり」や直売所「さいさいきて屋」の彩菜食堂で販売をさせていただきました。2月16日付の愛媛新聞にも紹介され、学生たちは自信につながったようです。

本学 調理ビジネスコース


꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 松前町にある伊予高校は、地元で裸麦の生産が盛んなことに注目し、その知名度を高める取り組みについて発表(愛媛県が収穫量30年以上日本一)。新しく考案したゆで麦入り和風オムレツなどのPR動画を作成し、2月18日には大型商業施設エミフルMASAKIで販売促進イベントがあったばかりです。その動画は本講座でも披露されました。同校出身の学生1名が、現在、本学食物栄養コースに在籍しています。

伊予高校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 宇和島市三間町にある三間分校は、地元特産の三間米をPRするため、1年半前からプロジェクトチームを結成し、三間ライスバーガーを考案し、その販売を通じて地域活性化に取り組んできました。最近は、JR予土線の存続に向け、沿線にある高知県の高校とも連携した取り組みを展開しています。これに関わった、今年3月卒業の同校生徒1名が、4月に本学調理ビジネスコースに入学予定です。

北宇和高校三間分校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 西条市の加茂川沿いにある西条農業高校は、昨年1月に国指定重要無形民俗文化財にもなった発酵茶「石鎚黒茶(の製造技術)」を紹介。石鎚黒茶は世界的にも珍しい二段階発酵の製法でつくられ、爽やかな酸味が特徴です。現在、生産者は3事業者しかなく、その伝統を継承するため、同校ではプロジェクトチームを結成。製造・研究・普及の3つの分野で、自分たちが取り組んできた事例を発表しました。今年3月卒業の本学調理ビジネスコースの学生2名は、同校出身です。

西条農業高校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 伊方町の佐田岬半島の先端にある三崎高校は、地域の特長を生かしたユニークな活動で知られます。在校生の多くは伊方町以外からの入学で、この日の発表者の一人も県外出身でした。様々な活動がある中で、今回は地元産の柑橘をつかったマーマレードの作品についての事例発表がありました。近年、八幡浜ではマーマレードの国際大会「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル」が開催されていて、各種カテゴリーの応募部門に対して老若男女、アマチュアからプロまで多くの出品があります。今年度は目標としていた上位の賞を獲得できなかったので、来年度はさらに上の成績を目指して頑張りたいとのことでした。そして今回も最後は恒例の掛け声「みさこうへさぁいこう!(三崎高校 最高!)」で締めくくってくれました。

三崎高校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

 西条市丹原町にある丹原高校は、同校が取り組む「tanomo」プロジェクトを紹介。地場産品のPR活動、地域行事への参加、地域課題の解決など、多角的な取り組みが展開されています。同校の園芸科学科ではシャインマスカットの生産を行っていますが、輸出に向けた取り組みとして、農産物の生産工程管理に関する国際規格「グローバルGAP」認証をブドウで取得。台湾で販売研修をしたようですが、日本の小売価格の4倍の高値で売れたという報告には、会場から驚きの反応が見られました。同校の卒業生からは、本学に毎年2名前後の入学があり、幼児教育学科を志望する生徒が多いです。

丹原高校

꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°


 講座を終えて一般参加者からは、〝元気をもらった!〟という感想がよく聞かれました。若者たちが地域活性化に取り組む姿は、少子高齢化で(ややもすれば)活気を失う地域にあって希望の光のようにたのもしく感じられたようです。場内で展示された三間黒米や石鎚黒茶に関心を寄せる参加者も多くいました。その後、高校生たちは本学食堂に場所を移して昼食(カフェタイム)となりました。くじ引きで席を決め、他校生徒との交流をはかりました。そして12:45に学園バスに乗り込み、午後の〝今治魅力発見ツアー〟のフィールドワークに出かけることになりました。


カフェタイム(めいたんホール)


                                【②につづく】


このページの先頭へ戻る