2026年11月2日月曜日

授業紹介「地域交流演習」来島海峡の小島でチャレンジ(10月22日)

 10月22日(木)「地域交流演習」(大成経凡先生)は、33名の履修生をともない、来島海峡に浮かぶ周囲3㎞の小さな島「小島」(おしま)を訪ねました。ここには、日露戦争を視野に陸軍が明治30年代に築いた芸予要塞(げいよようさい)の遺構があります。明治時代に築かれた要塞の中では、保存状態がすこぶる良好なことで知られています。そうした歴史を知らない人が島に入れば、ジブリ映画『天空の城ラピュタ』の世界に迷い込んだような錯覚に陥るのです。

28㎝榴弾砲レプリカ

小島へアクセスは、波止浜港発着の来島・小島・馬島行きの定期船「くるしま丸」を貸切(チャーター)し、片道10分の船旅をめいたん生で独占しました。定期航路のダイヤの隙間時間に、こうしたお得な貸切ができ、これは団体客にオススメの旅行プランでもあります。波止浜湾にいるだけでも、実は係留している大型船や建造中の大型船を間近で観察することができ、まさに産業観光といえます。貸切船は、海上から5社の造船工場を左右に観察しながら、村上海賊の海城の一つ・来島城跡や来島海峡大橋も視界におさめることができるお得な遊覧船でもあります。潮風に当たりながら、学生たちは今治らしい小さな船旅を満喫することができました。この日の参加学生の国別内訳は、日本10・中国4・ミャンマー19でした。


小さな船旅に興奮!

 上陸後は、いまばり博士・大成先生のスペシャルガイドといいたいところですが、留学生が多いことに配慮し、説明は最小限にわかりやすく。NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』の撮影で使用した28㌢砲レプリカの前で集合写真を撮りました。実際、その大砲の本物が小島の中部砲台に6門設置されていた時期がありました(日露戦争中に全門撤去し、戦地へ移送)。今回は、学外授業で車椅子を利用する学生に対して、島の最高地点・標高100㍍の観測所跡に登ることが大きなミッションと位置づけました。そこでは360度パノラマの絶景が見渡せ、本学に在籍した想い出の一つにして欲しいと考えたからです。中部砲台までは、車椅子を押せば何とか遊歩道を伝って辿り着くことは可能ですが、そこから観測地点までは急な石段を手すりを使って登るしかないのです。押す人、手をつなぐ人、支える人、励ます人、見守る人など、数人が協力しあってこれを達成することができました。大変だったのは、島民の減少(現在数人)にともなって果樹園と野菜畑が荒廃し、そこを餌場にイノシシが繁殖活動を繰り返し、遊歩道に土砂や礫が堆積していたことです。これに車椅子の行く手を阻まれることもありましたが、あきらめることなく頂上を目指しました。


ラピュタのような中部砲台

 頂上では、もう少し滞在時間が欲しかったです。帰りの便は時間厳守のため、限られた時間を最大限に利用し、個々それぞれが島時間を楽しみました。帰路の船旅は夕陽に照らされ、どこか遠くの旅先から帰還しようとする不思議な気分にひたることができました。本学の地域未来創生コースでは、〝今治が学びのフィールド〟をキャッチコピーに掲げていますが、小島のフィールドワークはいつもドラマチックで、今回も得るものが大きかったように思います。


頂上の観測所跡


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