2023年3月14日火曜日

介護福祉コース 介護福祉研究集会

 2月24日午後、本学大講義室にて「介護福祉研究集会」があり、第1部では今春卒業する2年生の代表5名(3組)が介護老人保健施設での実習をもとにした事例研究発表を行いました。それぞれがケースの異なる入所者に対し、アセスメントなどの課題分析を行って、支援した内容や課題を報告しました。中国人男子留学生3名も、現場で感じた課題と成果について報告を行い、2年生14名の事例報告は研究集『未来~夢を見るから人生は輝く~』にもまとめられています。発表の最後に、参加した介護福祉施設の方々の講評もあり、学生たちに対して、これから業界を支える人材として期待の声が聞かれました。





講評を述べる渡辺哲弘氏


第2部では、株式会社きらめき介護塾・渡辺哲弘代表取締役による特別講演「心に寄り添い地域で支える~認知症の理解とその予防法~」があり、認知症は特別なものではなく、誰にでも起こりうる身近なものとして、それがどんな病気でどのような対処法があるのか分かりやすくお話くださいました。かつては認知症のことを「痴呆」(ちほう)と称することもありましたが、痴呆の言葉には蔑(さげす)む意味があり、これは正確でないとして表記が改まりました。認知症(アルツハイマー型)は、脳に起きた変化によって、記憶障害(もの忘れ)などが起こり、日常生活を送ることが困難になっている状態をいいます。


認知症は、わかることも沢山あるから問題を引き起こすという点を、様々な事例を交えてご説明くださいました。例えば、認知症の方が歯ブラシで髪をといていたとしたら、それは誤っていると咎(とが)めるのではなく、こちらの方がときやすいといってクシを差し出すのが望ましいと。咎めると、認知症の方は正しいと思ってやっているから混乱や迷いを生じて逆効果となるようです。そういうストレスこそが認知症の進行を速めてしまう原因となり、適切な関わり方で進行を遅らせることが大切とのことでした。


 第1部・2部それぞれ公開講座としても実施され、一般市民の参加も見られました。本学からは一部の教職員と介護福祉コース全学生の参加があり、リモートで参加した介護福祉施設の方々も含めますと、55名の受講がありました。


特別講演の様子


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