10月9日(木曜)午後の共通教育科目「地域社会論・地域交流演習」(大成経凡先生)は、39名の履修生と2名の聴講生をともない、今治市大島(宮窪町・吉海町)をフィールドワークしました。学生の内訳は、ミャンマー23名・ネパール11名・インドネシア4名・日本3名となります。
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映日果農園 |
最初の目的地は宮窪町宮窪の「映日果(えいじつか)農園」で、映日果はイチジクを意味します。同園は本学と包括連携協定を結ぶNPO法人「能島の里」が管理するイチジク畑なのです。耕作放棄地だった畑を2019年から整備し、約40㌃で黒イチジクを栽培しています。このイチジクは、フランス原産の高級品種「ビオレソリエス」のことで、黒く薄い皮と高い糖度が特徴です。その希少性から〝黒いダイヤ〟も呼ばれています。国内では佐賀県や北陸で生産されていて、同法人では佐賀県に次ぐ2番目の産地を目指して栽培に着手し、2023年から収穫できるようになりました。
イチジクは足(傷み)が早いことから、生果の販売だけでなく、同法人が管理する「カフェ映日果」(宮窪石文化運動公園内)でジャム製造も行うなど、収益性の高い6次化産業を目指しています。昨年は猛暑等で病気にかかって不作に終わりましたが、今年は原因究明を行って対策を行ったことで豊作となりました。そこで、村上理事長にお願いしたところ、2年ぶりに本学生による収穫体験が実現しました。事前に大成先生から諸注意があり、「貴重な売り物の農産物だから、ちぎって食べるのは一人一個でお願いしたい」と。しかし、たくさん果実がなっていたこともあり、村上理事長から好きなだけ食べていいとの許可がおり、学生達は3~5個食べていたように思います。あまりの美味しさに、帽子いっぱいに詰め込んで寮の友人に持って帰る学生もいました。
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黒イチジクの果実 |
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収穫を楽しむ学生たち |
インドネシア留学生は、全員が初めてイチジクを口にすることになりました。ネパール留学生は、母国にもイチジクはあるようですが、初めて食べる学生もいました。同法人の会員2名も収穫のサポートに回って下さり、学生たちは地域住民との交流も楽しむことができました。インドネシア留学生は、この秋に入国したばかりということもあり、帰路に同島吉海町の亀老山展望台にも立ち寄りました。日射しの強い快晴でしたが、四国山地や今治市街地を見渡せ、潮流も速い時間帯ということで、観光を楽しむことにもつながったようです。
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初めてイチジクを口にするインドネシア留学生 |