2026年8月7日金曜日

授業紹介 「日本を学ぶⅠ」大三島を視察(8月3日)

 8月3日(月曜)午後、共通教育科目「日本を学ぶⅠ」(大成経凡先生)は前期最後の授業となり、2コマの補講(14:30~17:40)を使って今治市北端の大三島へ学外授業に出かけました。本科目は時間割では16:10開始のため、これまで実施した学外授業は1コマで行くことができる市内陸地部に限定されました。2コマあれば市内島嶼部にもアクセスでき、しまなみ海道有数の観光地・大山祇神社を訪ねることができるのです。日本人の精神文化を考えるとき、神道や仏教の影響は大きく、かつて〝日本総鎮守〟の格式を誇った大山祇神社は学びの教材が多いと考えました。

 参加した学生は45名で、このうち39名が留学生(ミャンマー38・インドネシア1)でした。今春入学した1年生は、大三島を訪ねるのが初めてのため、広島県境に位置する同所はプチ旅行といえなくもありません。しかし彼ら彼女らを待っていたのは、大三島で観測史上最高気温38.5度という、酷暑に一歩手前の猛暑だったのです。境内では、なるべく木陰を移動するよう心がけましたが、予想以上の暑さに学生もタジタジ。斎田(さいでん)そばの絵馬堂で、大成先生から最初の解説がありました。すでに境内にいるため、他の参詣者(観光客)に迷惑をかけないよう、団体行動のマナーを守るよう忠告。荘厳な雰囲気を台無しにしないよう、大声の私語を慎むよう伝えました。参道での食べ歩きやスマホもダメ。その理由として、神道の神様は目に見えない存在であることを理解してもらいました。


御神木の大楠


二の鳥居と「大楠の老木」前で記念撮影をしました。これも団体行動の訓練の一環で、すみやかな行動を心がけました。その大楠に綱が巻かれ、依り代という白い紙が付いているのは、大山祇神社のご祭神〝大山積神(オオヤマヅミノカミ)の分け御霊〟が宿っていることを意味します。さらに、国指定天然記念物でもあるため、幹はもちろん枝葉を許可なくさわってはいけないのです。また、大山積神は〝山の神〟や〝田の神〟でもあるため、境内には斎田という田んぼがあり、そこで収穫した酒米は醸造されて「白鷺」(しらさぎ)というお神酒へと変わります。日本では古来、山の神は春になると麓へ降りてきて田の神となり、秋の収穫を終えると山へ戻っていくという思想があります。それを体現したのが、同社の御田植祭と抜穂祭であり、稲の精霊と人間の力士が相撲3番勝負をとる「一人角力」(県指定無形民俗文化財)は有名です。学生たちには、神道のナニコレを少しアカデミックな観点から理解してもらいました。


大山祇神社 二の鳥居


拝殿では、希望者のみが参拝をしました。神道の作法である〝二礼二拍手一礼〟を知ることも授業の一環でした。恥ずかしいと感じる学生は、他の学生がおみくじを引いたり、陰で涼んでいる隙に少人数で参拝をしていました。おみくじは、今回もまた凶を引き当てた学生がいて、いい戒めとなりました(笑)。おまけ付きのおみくじが女子留学生には人気でした。そして神社観光の目玉の一つ、〝生樹の御門〟(いききのごもん/県指定天然記念物)を目指しましたが、拝殿前からわずか数百㍍の道中が暑さのピークだったような気がします。それでも、老楠の根上がりアーチの下が参道という珍景には目を奪われた様子でした。


生樹の御門

生樹の御門が散策の折り返し地点となりました。二の鳥居近くのコンビニ駐車場にバスは待機していましたが、学生たちにとってはまさにオアシスへの民族大移動でした(笑)。せっかくなので、帰途に多々羅しまなみ公園でも少し休憩をとりましたが、16:30を過ぎても暑さは半端なく、体感をもって日本の夏を学ぶ、猛暑の印象が強く残る学外授業となりました(それも日本!)。大三島再訪があるとすれば、後期の「日本を学ぶⅡ」or「地域交流演習」で涼しいor寒い時期をねらいたいと思います。

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