2023年5月2日火曜日

【授業紹介】日本を学ぶⅠ 学外授業(4月28日)

 4月28日 「日本を学ぶⅠ」の学外授業

 GW直前の新緑がまぶしい時季を迎え、先週につづいて1時間半で散策可能な場所へ学園バスで出かけました。目指すは今治市大西町宮脇の藤山健康文化公園で、こちらは大西町時代に芝生グラウンドと親子が集うアスレチック遊具などを整備し、今も休日は親子連れで賑わう市内有数の公園となっております(ジョギングや散歩コースにも最適)。


 本授業で学ぶべきものは、この公園の展望所にもなっている国指定史跡の前方後円墳〝妙見山(みょうけんさん)古墳〟です。公園整備にともなって発掘調査され、その学術成果を生かして保存整備がはかられた経緯があります。そのため、公園の一角には考古館を兼ねた歴史資料館もあり、同墳の魅力を学べる楽しさもあります。


 全長約55mの妙見山古墳からは、瀬戸内海の燧灘と芸予諸島の多島美が一望できます。今治地方の大きな古墳は、海(航路)を意識して築造されたものが多く、同墳もその特徴をよく表わしています。評価が高いのは、竪穴式石槨が曜日・時間帯によって一般公開されていることで、保存活用を意識した史跡となっているのです。また、土器のレプリカや夜間照明などにも配慮し、平成9(1997)年に遺跡として初めてグッド・デザイン賞を受賞しました。

妙見山古墳

 この古墳の歴史的価値は、後日の授業で振り返るとして、当日は新生活を始めたばかりの留学生や市外出身の学生たちに、今治の観光名所を楽しんで欲しいというねらいがありました。移動中、仲間たちと語らう姿も、とても微笑ましく感じました。古墳は標高80mの丘陵の頂上にあるため息が切れましたが、それがフィールドワークの醍醐味でもあり、ほどよい疲れが必要です。今治市出身でも、ここを初めて訪れたという学生が何人かいました。一方、このGW期間中から始まる今治地方の春祭りの告知も兼ねて、園内にある継ぎ獅子の銅像前で集合写真を撮りました。近くには、京都南禅寺の水道橋を模した煉瓦調の歩道橋もありました。

古墳で記念撮影する留学生


継ぎ獅子像

 少し時間が余ったので、短大へ戻る途中に、夕陽がきれいな鴨池海岸公園へ立ち寄りました。近年、ここはキャンプ場のメッカとなるなど、波穏やかな海を取り込んだ箱庭のような景観が癒しのスポットになっております。天気が良かったので、海面に反射した光がまぶしく、気持ちも和みました。次回は、前回・今回の学外授業を振り返りたいと思います。


鴨池海岸


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