2024年10月22日火曜日

北条高校の「総合研究」で出張講義(10月15日)

 昨年に続き、愛媛県立北条高等学校3年生の「総合研究」の科目で、本学地域連携センター長の大成経凡先生が効果的なプレゼンの仕方について出張講義を行いました。同校は総合学科高校として、従来の普通科・専門学科という枠組みにとらわれない新しい教育観・学力観に立った教育活動を行っており、校内ですれ違う生徒さんからは気持ちのいい挨拶で迎えられとても心地よかったです。

 講義は10月15日午後に同校体育館で行われ、約70名の生徒が受講しました。大成先生のこれまでの実体験をもとに、まずは自身が講演(プレゼン)で大切にしているポイントを解説しました。例えば、テーマの選定にあたっては独創性やオリジナリティを意識すること。この日の受講生の出身地の内訳は、旧松山市43%・旧北条市41%・今治市16%ということをあらかじめ確認し、関心の持てそうな地域の歴史文化を話題に選びました。聴衆の年齢層に気を配ろうとすれば、子ども相手ならやさしい日本語を使い、高齢者相手なら大きな声でゆっくり話すことなどが注意点として求められてきます。カンニングペーパーを棒読みすると、下を向いて話すことから聴衆の表情が見えず、声も聞きとりづらいものになってしまいます。プレゼンは中身も大切ですが、周辺環境に気を配る余裕が求められ、材料集めでは身近な地域に関心を持って欲しいと促しました。


講義の様子

 そしてお手本を示すべく、3つの話題を紹介。➀かつて高縄山は伊予国を道前・道後に二分する重要な山であった ②北条辻にある伊予銀行北条支店前の旧国道は、なぜクランクしている? ③JR伊予北条駅の駅名には〝伊予〟があるのに、柳原駅と粟井駅にはついていないのか? 以上3つの謎解きを解説しながら、ふだん見過ごしがちな地域の歴史文化について関心を深めました。鉄道の話題では、すでに鉄道会社に就職が内定している男子生徒さんとの対話のキャッチボールもあり、伊予鉄大手町駅前の路面電車と郊外電車の線路が直交するダイヤモンドクロスで盛り上がりました。


大正末期に開業したJR伊予北条駅

北条辻のクランク道路の謎?

伊予鉄大手町駅前のダイヤモンドクロス

 50分間の講演は大成先生にとっては短かったようで、終了のチャイムから4~5分超過してしまいましたが、最後は9月29日にオープンしたばかりの新しいJR松山駅の話題にも触れ、「いま、松山駅周辺のまちづくりが大きく変わろうとしています。その変化に対して、自分がどうかかわるのか、どういう思いを抱くのか、関心を持って生活していって欲しい」と伝えて終了となりました。本学では令和8年度入試から、そうした地域の動向と深くかかわる新コース「地域未来創生コース」(仮称)の開設を準備中で、現高校1・2年生をターゲットに学生募集を展開して参りたいと思います。



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