2026年3月12日木曜日

公開講座 「これから安心して生きるために」(3月6日)

 3月6日(金曜)午後、「これから安心して生きるために ~私らしい準備と地域の支え~」をテーマに、小規模多機能型居宅介護事業所「泉」の水原健太郎氏をお招きし、3号館大講義室で大学公開講座を開催しました。本学介護福祉コースの学生17名を含む、47名の参加があり、終活をテーマとしたことで、ご高齢の参加者が多く見られました。



 講演の前半部分で話題にあがったのが「エンディングノート」でした。これは、自分の思い・希望を書き残すノートで、医療・介護・葬儀・財産・家族へのメッセージを書き留めます。100円ショップでも販売されているようですが、いざ家族に勧めようとするとタイミングや説明に悩むことでしょう。水原先生の事業所では、利用者さんが自分の希望を書き留めるノートを用意し、〝行ってみたい場所〟〝食べたい物〟〝会いたい人〟を書いてもらい、希望に添えるよう努めているそうです。最初は、謙遜して必要ないと返答する利用者さんもいたようですが、その後しばらく考えてから書き留めてくれたようです。実際、それをもとにラーメンを食べに行ったり、福山市からしまなみ海道を通って因島まで観光に行ったり、お墓参りに行ったりしたとか。利用者さんができないと思っていたことをかなえてあげることで、利用者さんのふだんとは違う表情に接し、信頼関係も深まったとのことでした。




また、本学介護福祉コースに留学生が多いことから、事業所で働く外国人との関係性(多文化共生)にふれ、〝ありがとう〟をその人の母語で伝えることで、信頼関係が深まった事例を紹介してくれました。これを聞いた本学留学生(中国・インドネシア)も、実習先で〝ありがとう〟の言葉を施設の方や利用者さんから掛けられると、うれしく、元気をもらったような気分になるとのことでした。母語なら、なおさらかも知れません。

後半部分で話題にあがったのは、地域とのつながりをいかに築いていくかということです。近年は、老人会・婦人会もなく、自治会そのものに加入しない住民も増え、コミュニティが崩壊の危機に瀕している地区も存在します。地域の中に頼れる人や場所があるということが、生きるうえでの安心にもつながります。水原先生の事業所では、1ヶ月に1回、講師を招いた勉強会や交流会を開き、地域の方が集う場所をつくっているようです。ある月はお手玉をつくり、それをある月でお手玉のレクリエーションにするなどの工夫を凝らしています。



本学介護福祉コースでも、新年度から乃万地区の健康教室を行う予定です。これまでは食物栄養コースが行っていましたが、同コースが令和7年度でなくなることから、介護福祉コースがこれを継承して、地域貢献に向けた活動を展開していくことになります。引き続き、地域連携を大切にし、そこから福祉の心を学びたいと思います。


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