2026年7月16日木曜日

授業紹介「日本を学ぶⅠ」ミャンマー・日本の交流の架け橋②(7月8日)

 ミャンマー・日本の交流の架け橋②(7月8日)

➀につづき、2組目のゲストは、昨年12月の「日本を学ぶⅡ」(大成経凡先生)にもご登壇いただいた今治市在住の小川典子さんです。小川さんの実兄は、2007年9月のミャンマー反政府デモを取材中に治安部隊の銃撃で亡くなった今治市出身のジャーナリスト・長井健司氏(当時50歳)です。

その痛ましい銃撃事件から、もう19年がたとうとしています。一時は、その反政府デモが功を奏し、民主化に舵がきられたミャンマーでしたが、しだいに状況は悪化。今年になって軍総司令官が大統領に就任するなど、国内紛争はつづいています。そんな中で多くの移民が生まれ、若者たちの間では日本や韓国が留学先となっているようです。本学でも、現在290名の全学生のうち、97名(約33%)がミャンマー人留学生です。今回も、長井さんを悼むテレビ報道の動画を視聴し、学生たちに感想を求めましたが、言葉にはしづらかったようです。さすがに、今治市出身の戦場ジャーナリストの死によって、民主化を求めるデモが世界中に発信されたことは知らなかったようです。それでも、僧侶たちが起こしたその2007年のサフラン革命の歴史は知っていました。

小川さんの授業風景

この日受講した日本人学生5名の多くは19歳ですから、自分たちが生まれる頃にあった出来事は知るはずもなく、関心がなければこれから先も知ることはなかったでしょう。今治にいるからこそ、長井氏を通じて、戦争や紛争を身近に感じることができるのかも知れません。小川さんには、亡くなる直前までお兄さんが携帯していた遺品のカメラをご持参いただき、受講生たちが当事者意識をもって直面する課題を認識できるようご配慮いただきました。そして今回も、民主化を取り戻そうと、武器をもって親軍政府と戦う10代~20代のZ世代の若者たち(GZA/ジェネレーションZアーミー)のことが話題となりました。命をかけて戦う彼らに対して、申し訳ない気持ちの一方で陰ながら支援もし、ネットで寄付行為ができることを教えてくれました。アルバイトのお金の一部を寄付している学生もいるようで、これは今回の授業で大成先生らも初めて知りました。



小川さんからは、「兄の死を無駄にして欲しくなく、明るい未来は若者たちにかかっているから頑張って欲しい」という励ましの言葉が送られました。留学生たちも、平和が取り戻せたら本国へ帰りたいようで、それまでは日本で頑張りたいとのことでした。本授業の模様は、翌9日の愛媛新聞紙面に掲載され、同紙ネットニュースでも報道されました。映画監督の小田大河さんによる撮影も、視聴できる機会をつくりたいと思います。今年は、長井氏の命日の9月27日に、ミャンマー人留学生と日本人学生の有志をともなって墓参をしたいと思います。


長井健司氏の遺品カメラ


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