2025年2月12日水曜日

第8回地域教育実践東予ブロック集会に参加して

 2月2日(日曜)午後、四国中央市中之庄公民館において、第8回地域教育実践東予ブロック集会(地域教育実践ネットワークえひめ主催)が開催され、昨年度につづいて本学からは大成経凡先生が参加しました。本集会は、東予地域で地域活動に取り組む高校生の実践を知ることができ、地域の教育活動にかかわる人々との交流の場にもなっています。大成先生によれば、各高校の生徒の特性を知るうえで、とても参考になることが多いようです。どの高校にどういう生徒たちがいて、どういう活動を行っているのか。昨年度はその経験をもとに、本学公開講座「第2回いまばり若者カイギ」に丹原高校と西条農業高校の発表者を招待した経緯があります。

西条農業高校の発表

 今年度の集会は、オープニングで三島高校書道部が書道パフォーマンスを披露しました。ライブを見るのは初めてでしたので、高校生らしいハツラツとした演技にとても感動しました。全体の司会進行は四国中央市の高校生「ボラ7」のみなさんが務め、会場の受付・設営も高校生たちが担当しました。本集会が同市で開催されるのは初めてのようで、認知度を上げて人的交流を広めるうえでも、意義深い機会となりました。


三島高校の書道パフォーマンス


完成に歓声!

 シンポジウムでは、土居高校地域デザイン部と西条農業高校チームパパイヤが登壇しました。デザイン部は、令和6年5月の道路交通法の改正にともない、16歳以上の高校生にも罰則が科せられるようになったことが活動のきっかけでした。校内の交通安全教室にとどまらず、地域を巻き込んで、楽しみながら学べる取り組みへと発展させていきました。また、東予歴史文化協議会と連携し、サイクリングを通じた歴史観光ガイド(東予歴史トリップ)にも挑戦し、その経験から愛郷心の醸成や地域活性化への意識の高まりが芽生えたようです。サイクリングの聖地〝しまなみ海道〟でも、その経験を生かせないものか、令和8年度新設の本学「地域未来創生コース」への勧誘をしないといけませんね。

 チームパパイヤは、青パパイヤと太陽光発電をかけ合わせた新たな農業経営の実践活動を発表しました。始めるきっかけは、「耕作放棄地の増加」「地球温暖化による気候変動」「鳥獣被害の増加」という農業をめぐる地域課題がありました。青パパイヤは温暖化でも栽培可能な果実で、そのにおいを鳥獣が嫌うため、課題解決に適した農作物となります。その耕作地にソーラーパネルを設置し、パパイヤをパネル下で栽培することで、脱酸素など一石三鳥、四鳥の効果が生まれたようです。生産したパパイヤを地域イベントで販売し、食品会社と連携して新たな商品を開発するなど、6次産業化にも取り組みました。今後は、パパイヤを活用した商品開発に精力的に取り組んでいきたいとのことでした。

 ワークショップでは、6人グループに分かれて、”小学校を貸し切ってユニークな授業をするとしたら、どんなことをしたいか” というテーマで意見を出し合いました。大成先生のグループには土居高校の生徒2人(男女)がいて、1年生ながらしっかり自分の考えを発表できていました。ちなみに大成先生のグループは1泊2日の学外授業〝しこちゅ~満喫 大遠足〟を提案し、移動には大型バスを用いるということで(2班に分かれる)、先生がいつも授業でやっているスタイルそのものでした。初日は、海外輸出するほど希少価値の高い五葉松(盆栽)の栽培センターや、紙業界のリーディングカンパニーの大王製紙・ユニチャームの工場見学でものづくりの現場を視察。それを終えると、伝統工芸の水引の製作や紙すきの体験もします。昼食はしこちゅー丼、おやつはシバタの最中・午後のチーズケーキ・新宮茶といったローカルな食材が登場します。夜は、地元出身の書家・紫舟さんを招いた親睦交流会を宿泊先の新宮少年自然の家で行います。児童の楽器演奏に合わせて紫舟さんに書道パフォーマンスを披露してもらい、あとでふるさとの魅力を語ってもらいます。2日目は、初日の振り返りを兼ねた「しこちゅ~ご当地検定」をして、霧の森大福の調理体験。昼食は新宮茶そばを食べて、午後は道の駅「霧の森」を貸し切ってリアル〝逃走中〟で存分に遊んでもらいます。そして最後は、具定(ぐじょう)展望台へ移動して、ふるさとの景色を俯瞰しながら2日間のまとめを行うというものです。もし良かったら、四国中央市内の小学校で採用いただけたらと思います。


ワークショップの様子


ワークショップ(プレゼンなう)


 来年度は、本学教職員と学生を数名ずつ参加させ、将来的には本学学生がこの場で活動事例を発表できるようにしたいものです。

 


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