2023年10月25日水曜日

今治市立北郷中学校「ふるさと学習」で講演・ガイド(10/17~18)

 10月17日(火曜)午後、今治市立北郷中学校(今治市中堀)で同校1学年87名を対象にした「ふるさと学習」があり、同校の卒業生でもある本学地域連携センター長の大成経凡先生が講師を務めました。北郷地区(波方・波止浜)といえば、海運業・造船業などの海事産業が盛んで、村上海賊ゆかりの来島城跡や日露戦争を仮想して築かれた要塞の小島など、史跡観光資源にも恵まれています。

塩竃神社を解説
 しかし、生徒が小学校の学習内容を忘れていたり、校区外のことは詳しく知らないであろうことを想定し、いまばり博士クイズを織り交ぜて楽しく学べるよう工夫しました(高得点の5名には、めいたんグッズをプレゼント)。まず、要点として、「波止浜」(はしはま)・「波方」(なみかた)の地名の由来に塩田開発が大きく関係していることを確認し、郷土の偉人である実業家・八木亀三郎翁(1863~1938)や同校卒業生の洋画家・智内兄助氏(1948~)の話題を提供しました。亀三郎翁は、わが国の母船式蟹漁業(蟹工船)の先駆者で知られる今治経済界の重鎮で、智内氏はヨーロッパ屈指の美術コレクター・ロスチャイルド家が関心を寄せる国際的画家になります。生徒たちは、翌日に自転車に乗って校区内の史跡めぐりを予定していることもあり、関心を持って講演に聴き入っている様子でした。


 翌18日(水曜)午前中、大成先生は波止浜龍神社で、生徒5班に対して30分×5本のガイドを実施しました。同神社は、1683(天和3)年の塩田開発に際して、塩浜と港町の繁栄を願って近江勢田(現、滋賀県)の八大龍王を勧請したものです。また、境内にある塩竃神社と神明神社の解説や境内脇を流れる塩田水路(入り川)の役割など、学外授業でしか学べないライブ感覚を楽しんでもらいました。


龍神社の絵馬を解説

 今治市教育委員会では、ふるさとキャリア教育の一環で、今年度から新事業として「今治ふるさと魅力体験プログラム」をスタートさせました。北郷中学校の「ふるさと学習」の講演会を、大成先生は10年近く続けており、今後は小学校6年生を対象にした同事業にも積極的にかかわっていく予定です。


講演する大成先生



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