2025年1月20日月曜日

授業紹介 地域交流演習 伯方島の観光名所を訪ねる(1月16日)

 1月16日(木曜)の「地域交流演習」(大成経凡先生)は、B班の履修生33名と聴講生7名を加えた40名を引率して伯方島を訪ねました。学生の国別内訳は、日本3・ベトナム3・中国3・ミャンマー12・ネパール19となります。B班はこの日が最終回の授業となり、学外授業を通算7回実施したことになります。


最終回は、どこへ行こうか大成先生も悩まれたようで、しまなみ海道沿線であまり観光のイメージが強くない伯方島を選ぶことにしました。参加した学生の多くが伯方島は初上陸となり、ここにイルカを観賞できる「ドルフィンファームしまなみ」があることは当然知りませんでした。

ドルフィンファームしまなみ

大成先生によると、同施設が道の駅「伯方S・Cパーク」内に新設される際、イルカが冬季を過ごせないかも知れないので、冬季中は休業するかも知れないという可能性を飼育員から聞いたことがあったようです。結果は過ごせることがわかり、冬季中も営業しています。しかし、北西の季節風の影響で高い波が打ち寄せ、筏が揺れることで臨時休業の時もあります。この日も揺れましたが、何とか耐えられるほどの揺れで、そのスリルを味わいながらイルカの観賞を楽しみました。海上の筏での上で、イルカを近距離で観賞できるのが同施設のセールスポイントかも知れません。海のない地域からやってきた留学生には、すべてが新鮮だったことでしょう。

伯方S・Cパーク(ミャンマー)

 同所は、夏季は海水浴客で賑わいます。極寒の時季は閑散としていますが、近年はインバウンドのサイクリストを冬季でもよく見かけます。この日も数組かと遭遇しました。ネパール&ミャンマーの留学生たちはfacebookを通じて友人との情報交流を楽しんでいます。これまで本授業で訪ねた場所も、何人もが記事にしています。今治市の魅力を情報発信してもらえるのはありがたいことです。そのことで、今治を訪ねる外国人観光客が増えて欲しいですね。


 つづいて、伯方島で一番の観光名所・開山公園を目指しました。ただし、同園が最も賑わうのは4月からGWにかけての春となります。約1,000本のソメイヨシノが山頂付近に咲き誇り、ツツジも尾根筋に幻想的な景観を作り出します。シーズンオフのこの日は、観光客はめいたん生だけでした。展望台と東屋(あずまや)からの多島美を楽しみ、伯方・大島大橋&大三島橋&多々羅大橋、ゆめしま海道の橋も眺めることができました。広島県三原市にある今治造船の広島工場も遠望することができました。サクラ以外の時季でも、十分に楽しめる魅力を備えていると感じたしだいです。

開山公園展望台

開山公園東屋


 開山公園の後は、北浦地区・木浦地区を経由して船折瀬戸の急潮流を眼下におさめる有津地区の観潮台に立ち寄りました。満月に近いこともあって、潮が川のように流れ、ミャンマー人留学生がそれを不思議に眺めていました。興ざめだったのが、ヨシが伸びて眺望を阻害していたことです。せっかくの絶景が、これでは台無しです。一方、寒くて、バスから降りてこない学生もいましたが、自らの目で見て確かめることが、感性の磨きや経験値の積み上げにつながります。今治を学びのフィールドとし、若い学生たちには感性を磨き、人間力を高めて欲しいと願います。令和8年度から開設される地域未来創生コースは、地域探究を授業の柱にすえながら、現地現場に出向いて実践力を高める機会を多く設けたいと思います。



船折瀬戸観潮台



2025年1月17日金曜日

幼児教育学科  子育て広場inそよら今治馬越店

 11月中旬にリニューアルオープンした「そよら今治馬越店3階イベント広場」にて、12月17日㈫10:00~11:20に、「めいたんキッズステーション」と題して、子育て広場を開催しました。

クリスマスツリーの製作をメインに、ハンドベル演奏や絵本の読み聞かせなどクリスマスにちなんだ活動を行いました。

学内で行っている「めいたん広場(子育て広場)」にもご参加いただいている親子やそよらの買い物の途中で立ち寄ってくれた親子など、地域の皆さんとたくさんふれあい、楽しいひと時を過ごすことができました。


今回の活動は、地域に出向いて 地域の方々と出会い関わるなかで地域を知る一助となる貴重な経験となりました。

本学幼児教育学科では、地域を基盤とした学習を今後も続けていきたいと考えています。

「そよら今治馬越店」の皆様、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。




2025年1月16日木曜日

授業紹介 地域交流演習 大山祇神社で初詣(1月9日)

 1月9日(木曜)の「地域交流演習」(大成経凡先生)は、31名の留学生と大三島の大山祇神社へ初詣に出かけました。30名は昨年秋に入学したネパール人たちで、このほど来日して初めて新年を迎えたことになります。大成先生の「日本を学ぶⅡ」では、昨年末の授業で日本の年末年始の行事について学習しましたが、本授業の履修生はその科目をとっていないため、移動中のバスで簡単に初詣の解説を行いました。

大山祇神社 拝殿前

 初詣を学ぶ際は、神社が日本の民族宗教の神道に関係している点を理解する必要があります。各神社で〝お神輿ワッショイ!〟の例大祭が毎年催されますが、これは神道の行事であり、日本人は知らず知らずのうちに年中行事の中で神道を信仰しているのです。こどもの健やかな成長を願う七五三についても、神社で行うのであれば神道の行事となります。留学生たちにとって神道を理解しづらいのは、経典がなく、多神教のためです。まつられている神々は山・木・太陽など様々で、目に見えない存在でもあります。大山祇神社の境内には、国指定天然記念物のクスノキの老木がありますが、しめ縄や依り代が飾られていることで、神が宿る御神木であることを知ってもらいました。



大山祇神社 一の鳥居(宮浦港)

大山祇神社 二の鳥居

 では、大山祇神社にまつられている大山積神(おおやまづみのかみ)はどのような神様なのか。それは山の神(God of the mountains)・農業の神(God of farming)・航海の神(God of Voyage)などの多彩な顔を持ち併せています。全国に1万社余りの末社を有する、今治市で最も規模の大きい神社ということになります。かつて〝日本総鎮守〟〝伊予一宮(式内社)〟〝国幣大社(こくへいたいしゃ)〟などの社格を有し、「三島」「大山積」の名称のつく神社であれば、ほぼ末社とみて差し支えありません。そのため、全国区の知名度を誇ることで、しまなみ海道開通前から芸予諸島随一の観光地として知られていました。

開通前は、高速艇やフェリーを使って大三島へアクセスしていて、宮浦港が境内へつづく参道口の役目を果たしていました。そこで学生たちには、宮浦港の一の鳥居からの参拝をうながし、二の鳥居・斎田(さいでん)・御神木を解説しながら拝殿前に到着し、全員が〝二礼・二拍手・一礼〟を体験しました。律儀にお賽銭(money offering)も奉納し、おみくじも(paper fortune)数名が引きました。そして今年も〝凶〟(bad luck)を引き当てた女子学生がいて、別の意味で歓声があがりました(笑)。


おみくじ〝凶〟
初詣 参拝


クスノキの御神木

 帰路は、斜張橋の眺めが美しい「多々羅しまなみ公園」に立ち寄りました(目の前の生口島は広島県尾道市)。A班が同所を訪ねたのは11月28日で、そこまで寒くなかったように思います。この日は、極寒のレベルが半端なく、なかなかバスから降りてこない学生もいたほどです。それでも、海岸に降り立てば絶景をバックに記念撮影に興じ、観光気分にひたっていました。日本へ来てまだ3~4ヶ月余りの留学生ですが、今治の良さを少しずつ知ってもらいたいと思います。


2025年1月15日水曜日

幼児教育学科 2年生  クリスマス会での今治福祉園との交流

 12月23日、幼児教育学科2年生が今治福祉園にてクリスマス会の出し物をさせていただきました。

11月の施設実習を経て、1カ月弱の期間でしたが、保育実践演習の授業を中心に、学生が主体となり、協同しながら企画し、準備・練習を重ねてきました。

クリスマスや年末年始にふさわしい内容として学生たちが考えたプログラムです。


ハンドベル演奏 「星に願いを」「きらきらぼし」

手話ソング 「赤鼻のトナカイ」「にじ」

劇 「十二支のはじまり」


ハンドベル演奏は2グループに分かれ、それぞれ1曲ずつ担当し、12月の本学での「めいたん広場」でも実践しました。手話ソングは、手話を学んでいる学生を中心に全員ができるように何度も練習しました。そして、劇「十二支のはじまり」は、1年生のときに学生祭、中四国保育学生研究大会で披露したもので、一人ひとりに役割があります。1年近く前に練習した内容を思い出しながら、それぞれの役になりきって演じることを心がけました。

この日は寒い朝でしたが、50名近くの利用者の方々、職員の方々の温かい雰囲気の中で、今までで一番楽しく演奏したり、歌ったり、演じたりすることができました。今治福祉園の方々の満面の笑顔や手拍子などをしながら楽しむ様子が見られ、とても嬉しく感じました。

出し物が終わった後は、今治福祉園の利用者の方々、施設長様から、心温まるお礼の言葉をいただき、安堵と喜びが沸き上がりました。

今治福祉園の皆様、このような交流の機会をいただき、心より感謝いたします。本当にありがとうございました!

手話ソングのリハーサル風景


始まりのあいさつ



ハンドベル「星に願いを」


ハンドベル「きらきらぼし」



手話ソング「赤鼻のトナカイ」「にじ」



劇「十二支のはじまり」





2025年1月14日火曜日

幼児教育学科 2年生「保育実践演習」愛媛県保育士・保育所支援センター交流会

12月25日、愛媛県保育士・保育所支援センターの職員の方4名により、幼児教育学科2年生に保育実践とセンターの紹介をしていただきました。

来る4月からは新人保育者として働く予定の学生たちにとって、卒業後もサポートしてくださる機関を知る貴重な機会です。

導入は、センター職員による寸劇とマジックから始まります。

次に、保育遊び(「ブー、フー、ウー」「言うこと一緒、やること逆」「イラスト伝言ゲーム」)や紙コップを使った製作では学生たちは楽しみながら参加することができました。

続いて「新人保育者あるある」を演じながら説明していただき、挨拶、報告・連絡・相談の大切さや保護者対応について、具体的にイメージしながら学びます。

当センターの紹介では、保育士として働き始めてからも研修の機会や相談場所があると知り、学生たちにとっては励みや安心につながったようです。

愛媛県保育士・保育所支援センターの皆様、ありがとうございました!


学生の感想(抜粋)

・最初の登場してくださったところから、動物が3匹出てきて、何が始まるのだろうとワクワクしました。最初からの惹きつけが重要だと思いました。

・はじまりから劇のような流れで、その後もみんなで身体を動かしたり、マジックを見たり、とても楽しかったです。製作もいろんな作品を見られておもしろかったです。

・紙コップの製作は、こういう使い方もあったのだと驚きでした。

・「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」の大切さを改めて学べました。

・保育士になっても相談する場所があると思うと心強いなと感じました。

・保育士・保育所支援センターのいろいろな活動が知れたのでこれから活用していきたいと思いました。

・冊子の内容も就職前の私には役立つ内容ばかりでした。不安なこともたくさんありますが、無理せず、楽しみながら一生懸命働きたいと思います。ありがとうございました。 









2025年1月10日金曜日

幼児教育学科×FC今治コラボ授業 Vol.3 学生企画の「身体を使った遊び」を実践しました!

2024年度 幼児教育学科×FC今治コラボ授業 Vol.3

学生企画の「身体を使った遊び」を実践しました!


幼児育学科1年生は「子どもたちが主体的に身体を動かすことを楽しめるようなかかわりができる保育者になる」ことを目標にし、FC今治ホームグロウングループのコーチとともにFC今治コラボ授業を展開しています。

今年度1回目のコラボ授業(5月)では、FC今治ホームグロウングループが行う幼稚園年長児のサッカー教室に参加して子どもたちへのかかわりを見て学びました。

2回目(7月)は、「子どもが自然と身体を動かしたくなる大人のかかわり」をFC今治ホームグロウンコーチの講話から理解するとともに「全身を使ったうたあそび」を学生からコーチに紹介しました。

今回はその3回目、幼児教育学科のFC今治コラボ授業としては今年度の集大成となる活動の報告です。


12月17日、寒く晴れた朝、幼児教育学科1年生とFC今治の安倍亮太コーチが桜井保育所を訪問。広々とした園庭で、学生企画の「身体を使った遊び」を年中・年長児さんに実践させていただきました。

学生たちは、最初に自己紹介を行いましたが、コーチはこの時点で子どもたちを惹きつけ、たゆまなく子どもたちと過ごすことになりました。

その後、学生、子ども、保育所の先生方は2つのグループに分かれ、学生が企画した遊びをみんなで楽しみました。子どもたちと先生方にはローテーションで2つの遊びを体験してもらいました。


学生たちがグループで事前に考え、準備してきた遊びを紹介します。


1 「レッツ!アニマルバスケット」:フルーツバスケットの動物版で、ゾウ、イヌ、パンダ、ウサギのお面を頭につけ、その動物の名前が呼ばれたら移動し、フラフープ内に入る遊びです。遊びのルールに慣れてきたら、ペアになり一緒に動くなど、ルールを進化させて遊びます。全員を動かしたいときは、「アニマルバスケット!」と叫びます。


2 「ボールの配達屋さん」:カニ、ウサギ、ペンギン、飛行機、ブルドーザー、レストランの人といったお題に合わせた動きでボールを運ぶ遊びです。それぞれの動きを練習した後、チームでリレーをします。運動会で行う競技のようなコースで、まずはボールを持って走り、自分がやってみたい動きのカードを選んだら、その動きでボールを運びます。

学生企画の遊びの後は「クラッキ!ダンス」(EXILE のVICTORY)。コーチの動きをモデルにしながら、子どもも大人も楽しく踊ります。これがとてもかわいかったので、未満児さんからアンコールの声援があがりました。2回目は見学していた年少さんや3歳未満児さんも含めみんなで楽しみました。

帰校する前に、学生が折り紙で作ったコマを子どもたちにプレゼントさせていただきました。


学生同士で協力しながら、事前に指導案を検討したり、遊びのルールや方法をリハーサルしたり、カードやお面を用意してきました。その甲斐あって、また、当日、保育者の方々にフォローしていただくなかで、生き生きとした表情で楽しそうに身体を動かす子どもたちの姿を見ることができました。

 

 桜井保育所の子どもたち、先生方、関係の皆様、素敵な時間を過ごさせていただき、本当にありがとうございました。


今回のコラボ授業では、これまでの多様な活動や学びを踏まえることはもちろんのこと、11月の幼稚園実習の経験を生かした内容となったのではないかと感じています。計画し、実践する中で試行錯誤したり、課題に気付いたり、改善策を模索したりする経験が学生にとっては、よりよい保育者へとつながるよう願っています。


安倍コーチを始め、FC今治ホームグロウンコーチの皆様、今年度も有意義な時間と学びを本当にありがとうございました! 


~学生の感想や学び(抜粋)~

・子どもたちとかかわることで、自分たちも楽しくゲームができたのでよかったです。

・「もう一回したい」という声がたくさん聞こえたので嬉しかったです。

・ルール説明やゲームの進め方は不安だったけれど、最終的に子どもたちもゲームを楽しんでくれたので嬉しかったです。

・大きな問題もなく、楽しく活動を終えることができてよかったです。先生方に一緒に遊びに参加していただいて、子どもたちもより楽しんでいたように感じました。

・自分たちで計画をして実践することは難しかったけれど、まずは楽しむことができたのでよかったです。

・1回目は思ったより困ったことが多くて大変だったけれど2回目はしっかり反省して自分なりに考えて行動できたのでよかったと思いました。声掛けは不十分だったので、そこを改善していけるとよかったです。

・6種類の動きの中から好きなものを選ぶ子どもが多かったけれど、中にはどの動きが一番速いか、他の人がしているのをよく観察して参考にする姿が見られる子どももいて感激しました。

・遊びを考えるなかで、子どもたちの行動を考えながら決めることがとても大変でした。実際に考えたものをやってもらって、みんな楽しかったとたくさん言ってもらえたので嬉しかったです。

・遊びの企画については、うまくいくことばかりではなかったけど、指導案にとらわれることなく、妥協すること、また、妥協といってもよい意味でポジティブに捉えることにより、より多くの学びが得られると思いました。

・子どもたちとかかわることが短時間だったけれどできたので、学ぶことがたくさんありました。まず、子どもはとにかく動くことが大好きだということや、わざと動きを大きくしたり、予測していない動きをしたりするということがわかりました。そのため、保育者は子どもの様子をしっかり観察しなければならないこともわかりました。この活動を保育実習に生かしていきたいです。

自己紹介の様子



「レッツ!アニマルバスケット」チーム



「ボールの配達屋さん」チーム





「クラッキ!ダンス」を踊ろう



5月のFC今治コラボ授業(第1回)の様子はこちらから→

https://meitan-webnews.blogspot.com/2024/06/61fc.html


7月のFC今治コラボ授業(第2回)の様子はこちらから→

https://meitan-webnews.blogspot.com/2024/07/2024fcvol2.html


2025年1月9日木曜日

授業紹介 地域社会論 初詣の後、しまなみアースランドへ

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。本学の授業は1月6日より始動しました。1月7日(火曜)の「地域社会論」(大成経凡先生)は、強風で時折雪がちらつく荒天となりましたが、寒さにも負けず学外授業を実施しました。

参加した学生は35名で、国別内訳は日本1・ベトナム1・中国13・ミャンマー20となります。事前に初詣に行くことは伝えていましたが、留学生たちは〝ただ単に神社へ行く〟という認識だったようです。そのため、「新年になって神社へお参りに行きましたか?」の質問に対しては、「いいえ」がほとんどでした。初詣は、日本の民族宗教・神道の行事であるとともに、日本人の大切な年中行事の一つに位置づけられています。その行為を知るという意味において、あえて極寒の中を凍えながら参拝することになりました。

訪ねた先は、本学がある乃万(のま)地域で最も由緒ある氏神さんの「野間神社」です。社格は県社であり、かつて式内社でもあったことから、永く地域住民から崇敬されている神社だと分かります。5月の春祭りでは、同社に乃万地域各地区の獅子舞が集結し、境内の石段をステージにして「継ぎ獅子」などの芸能が披露されます。学生たちには、5月のお祭りをPRしつつ、ふだん人気(ひとけ)のない境内の様子も知ってもらいました。


初詣(ミャンマー)


大成先生の授業では、市内観光名所の神社へ参詣する機会が多く、改めて学生たちには〝二礼・二拍手・一礼〟の作法を指導しました。参拝は任意としましたが、ミャンマー人たちが積極的にお参りをし、おみくじを4名が引きました。昨年は、大山祇神社で〝凶〟を引き当てた学生がいましたが、今回は全員〝吉〟(大吉・吉・中吉・末吉)でした。授業を通じて、日本文化を少しずつ身につけていって欲しいものです。

野間神社の石段(全員)

初詣の後は、しまなみアースランドへ向かいました。一度、本授業で訪ねる予定でしたが、雨天によりコース変更を迫られたことがあります。今回は雪雲が空をうごめき、寒さが半端ありませんでした。訊いたところでは、留学生の多くがここを訪れるのは初めてで、まさに〝灯台下暗し〟です。ふわふわドームに興じていたミャンマー女子は、今後機会があれば、寮からお散歩がてら訪ねて欲しいものです。ミャンマー男子は、フットサルのボールでサッカーのパス回しに興じて、熱気に満ちあふれていました。〝こどもは風の子〟ということわざもありますが、寒い日だからこそ、屋外ではしゃぐ学生たちの光景が微笑ましく感じられました。これでまた一つ、留学生たちには今治のいい場所を知ってもらえたことでしょうか。

次回の授業は、これまでの振り返りを行って、後期テストに備えたいと思います。

しまなみアースランド(ミャンマー)

ふわふわドーム(中国)




2025年1月6日月曜日

授業紹介 地域社会論  湊海岸の清掃活動(12月24日)

 12月24日(火曜)の「地域社会論」(大成経凡先生)は、33名の学生が近見地区の湊海岸(城慶寺前)を訪ねました。国別内訳はミャンマー20・中国13・日本1・ベトナム1で、ほとんどが留学生です。前々回の授業でバリクリーを訪ねたことで、留学生たちに清掃活動への意識が高まりました。ミャンマー人留学生に訊くと、これまで清掃ボランティアの経験はないようです。そこで、今治市といえば白砂の美しい海岸が多いことから、海岸清掃を今回の授業のミッションとしました。


ところが、前日に下見を行った大成先生によると、織田が浜も鴨池海岸も大角海浜公園も、ポイ捨てゴミや漂着ゴミが少なく、清掃場所として断念せざるを得ませんでした。これは、地区住民が自主的に清掃活動を行うことで、美観が保たれているからです。織田が浜と湊・大新田海岸には専用のゴミ箱があり、集められたゴミ袋はシルバー人材センターが定期的に回収していることを知りました。そんな中、下見で湊地区の海岸を訪ねた際、高齢女性が一人で清掃作業をしていました。漂着した葦(アシ)を剪定バサミで小さく切断していました。どこの海岸にも共通するのが、豪雨などで河口から流出した葦の残骸が多く見られたことです。これは、先日の「日本を学ぶⅡ」(大成経凡先生)で訪ねた唐子浜や桜井海岸も同様で、厄介な漂着ゴミと言えそうです。


こうして、当日を迎えることとなりました。肌寒い中、9時10分頃から30分ほど作業をしました。軟プラスチックゴミやペットボトルも拾いましたが、それは1袋程度に過ぎず、ほか20袋は漂着した葦の残骸を回収することとなりました。印象的だったことは、作業を嫌がるのではなく、楽しそうに励んでくれたことです。今年秋入学の1年生が大半を占めていましたが、清掃活動のボランティアを日本文化と認識してくれたのでしょうか。サッカー男子日本代表が海外で試合を行う際、サポーターが試合後に観客席を掃除することがよく話題にあがります。〝立つ鳥跡を濁さず〟という諺(ことわざ)もありますが、日本人の誇るべき文化として認識してくれたなら幸いです。

大成先生によると、今回の成果を糧に、今後も授業でこうした取り組みを行っていきたいとのことでした。作業終了後は20分弱の自由時間となり、多くの学生が寒さを忘れて湊漁港突堤などで来島海峡の景観と戯れていました。




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