1月16日(木曜)の「地域交流演習」(大成経凡先生)は、B班の履修生33名と聴講生7名を加えた40名を引率して伯方島を訪ねました。学生の国別内訳は、日本3・ベトナム3・中国3・ミャンマー12・ネパール19となります。B班はこの日が最終回の授業となり、学外授業を通算7回実施したことになります。
最終回は、どこへ行こうか大成先生も悩まれたようで、しまなみ海道沿線であまり観光のイメージが強くない伯方島を選ぶことにしました。参加した学生の多くが伯方島は初上陸となり、ここにイルカを観賞できる「ドルフィンファームしまなみ」があることは当然知りませんでした。
ドルフィンファームしまなみ |
大成先生によると、同施設が道の駅「伯方S・Cパーク」内に新設される際、イルカが冬季を過ごせないかも知れないので、冬季中は休業するかも知れないという可能性を飼育員から聞いたことがあったようです。結果は過ごせることがわかり、冬季中も営業しています。しかし、北西の季節風の影響で高い波が打ち寄せ、筏が揺れることで臨時休業の時もあります。この日も揺れましたが、何とか耐えられるほどの揺れで、そのスリルを味わいながらイルカの観賞を楽しみました。海上の筏での上で、イルカを近距離で観賞できるのが同施設のセールスポイントかも知れません。海のない地域からやってきた留学生には、すべてが新鮮だったことでしょう。
伯方S・Cパーク(ミャンマー) |
同所は、夏季は海水浴客で賑わいます。極寒の時季は閑散としていますが、近年はインバウンドのサイクリストを冬季でもよく見かけます。この日も数組かと遭遇しました。ネパール&ミャンマーの留学生たちはfacebookを通じて友人との情報交流を楽しんでいます。これまで本授業で訪ねた場所も、何人もが記事にしています。今治市の魅力を情報発信してもらえるのはありがたいことです。そのことで、今治を訪ねる外国人観光客が増えて欲しいですね。
つづいて、伯方島で一番の観光名所・開山公園を目指しました。ただし、同園が最も賑わうのは4月からGWにかけての春となります。約1,000本のソメイヨシノが山頂付近に咲き誇り、ツツジも尾根筋に幻想的な景観を作り出します。シーズンオフのこの日は、観光客はめいたん生だけでした。展望台と東屋(あずまや)からの多島美を楽しみ、伯方・大島大橋&大三島橋&多々羅大橋、ゆめしま海道の橋も眺めることができました。広島県三原市にある今治造船の広島工場も遠望することができました。サクラ以外の時季でも、十分に楽しめる魅力を備えていると感じたしだいです。
開山公園展望台 |
開山公園東屋 |
開山公園の後は、北浦地区・木浦地区を経由して船折瀬戸の急潮流を眼下におさめる有津地区の観潮台に立ち寄りました。満月に近いこともあって、潮が川のように流れ、ミャンマー人留学生がそれを不思議に眺めていました。興ざめだったのが、ヨシが伸びて眺望を阻害していたことです。せっかくの絶景が、これでは台無しです。一方、寒くて、バスから降りてこない学生もいましたが、自らの目で見て確かめることが、感性の磨きや経験値の積み上げにつながります。今治を学びのフィールドとし、若い学生たちには感性を磨き、人間力を高めて欲しいと願います。令和8年度から開設される地域未来創生コースは、地域探究を授業の柱にすえながら、現地現場に出向いて実践力を高める機会を多く設けたいと思います。
船折瀬戸観潮台 |