12月10日(火曜)の「地域社会論」(大成経凡先生)は、前回の今治市高橋浄水場「バリウォーター」(2022年竣工)に続いて、今治市の大型公共インフラのクリーンセンター「バリクリーン」(2018年竣工)を視察しました。ともに近年稼働したばかりの公共施設で、水もゴミも、市民生活にはとても身近で大切な公共サービスとなります。この日参加した学生37名全員が本施設の見学は初めてのことでした。留学生35名はもちろんのこと、日本人2名についても西条市・新居浜市出身のため、今治バイパスの車窓から見える大きな建物が何かは気になっていたことでしょう。
バリクリーン |
蒸気タービン発電機 |
近年、全国の自治体で新たに誕生するゴミ処理場は、外観が博物館施設のように見えたりして、市民が集いやすい場所へと変わりつつあります。バリクリーンについても、災害時に近隣住民の避難所となる部屋が、この日は地区住民の軽スポーツの会場に開放されていました。避難時に備えた食糧・衛生用品等も備蓄されていて、防災機能も備えているのです。学生たちが館内移動で歩いた廊下も、部屋が不足した場合に備えて幅が広くとられてありました。
広い廊下(テラスに緑地と太陽光パネル) |
1階ロビーそばの見学者ホールは、こどもたちの環境学習コーナーにもなっていて、ご当地の富田地区出身の絵本作家・長野ヒデ子さんの作品コーナーも見られました。館内見学の際、窓から隣接地に公園が見えたので、職員の方に訊くと「12月21日に〝今治こども公園おひさまパーク〟が開園予定」とのことでした。これは、本学幼児教育学科も関係している今治版ネウボラ事業の一環で整備された児童公園のようです。令和3(2021)年10月には、隣接地の旧ゴミ処理施設跡地に市民憩いの芝生広場「鹿ノ子グリーンパーク」が開園していて、バリクリーン周辺は市民が集う場になっています。
VTRでバリクリーンを学習 |
他にも焼却熱を利用した蒸気発電や屋上テラスに設けられた太陽光発電など、環境問題への取り組みも学ぶことができました。同施設だけで6,800世帯分の電力を生み出しているようで、バリウォーターの電力はバリクリーンの発電でカバーしているようです。ちなみに、煙突の高さは59mで、これは60mを超えると夜間照明を設けなければいけない規制に対応したものです。このため、東京ディズニーランドのシンデレラ城も高さは59mのようです。
ゴミクレーンの実物大 |
学生たちがゴミ問題に関心が持てたところで、大成先生は思うところがあったようです。今後の授業で、海浜清掃(織田が浜?)をやる計画を立てたようです。たとえ30分間であっても、30数名がしっかり動けば、それ相応のゴミが拾えるはずです。乞うご期待!