2024年12月26日木曜日

授業紹介 地域交流演習  オレンジフェリー見学とカブトガニ観賞

 12月19日(木曜)の「地域交流演習」(大成経凡先生)は、昨年につづいて東予港に寄港中のオレンジフェリーを訪ねました。本船の船主(オーナー)は今治市に本社をおく瀬野汽船グループで、運航会社は四国開発フェリー(株)となります。この日見学した「おれんじおおさか」(全長約200m)は、今治市大島の「あいえす造船(株)」本社工場(今治市吉海町)で建造され、昨年見学した「おれんじえひめ」とは姉妹船です。ともに平成30(2018)年に就航した最新鋭の大型フェリーとなり、同社は今治造船グループ傘下の造船会社となります。訪ねた場所は西条市今在家ですが、企業活動の視点でとらえた際は、〝日本最大の海事都市・今治〟を学ぶことができるのです。


「おれんじおおさか」と記念撮影


 参加した学生は35名で、国別内訳は日本6・中国2・ベトナム3・ミャンマー6・ネパール18というものでした(これ以外に引率教職員3名)。日本人学生は観光業や調理を学ぶ1年生で、履修生以外の学生も含まれます。本船は〝動く海上ホテル〟のキャッチコピーでも知られるように、運輸業と観光業の粋を詰め込んだ旅客船です。22:00に東予港を出航したら翌朝6:00には大阪南港に到着し、USJや関西国際空港のアクセスに利便性があります。乗用車は東予港の専用駐車場に留めて、人だけの旅行にも便利です。このため、旅客定員519名で全室完全個室、乗用車45台・12mトラックは175台積載でき、各客室・車輌甲板を見学しましたが、旅の満足度が高く感じられるものでした。


エントランスホール

広々とした車輌甲板

 今治の船主らしいと感じたのは、客室にロードバイクをそのまま持ち込み可能としたことです。車椅子などバリアフリー専用の客室もありました。学生たちは、ロイヤル&スイートの部屋にも立ち入ることができ、豪華客船の気分を味わっていました。屋上デッキからは、雪雲をかぶった石鎚連峰を眺望。ブリッジでは、双眼鏡を握って船長気分を味わうことができました。集合写真をエントランスホールと埠頭で撮影しましたが、まさにシュールな体験となりました。こういう授業を、令和8年度開設予定の新コース「地域未来創生コース」(現在の高校2年生以下が対象)では、地域探究の科目でどんどん仕掛けて参りたいと思います。ライバル校や専門学校とは差別化をはかり、〝めいたんでしかないできない学びのメニュー〟をご用意したいと考えております。

ブリッジ

屋上デッキと石鎚連峰

 オレンジフェリーの余韻さめやらぬ中、帰路に立ち寄ったのは西条市東予郷土館です。お目当ては〝生きている化石〟とも称されるカブトガニの観賞です。西条市河原津干潟は、カブトガニ繁殖地として愛媛県天然記念物に指定され、旧東予市の時代から保護活動に取り組んでおります。その啓発活動の展示室と飼育場が同館にはあります。まず資料室で剥製や展示資料を見学し、その後は実際に飼われている水槽へ。一部の日本人とベトナム人以外は、初めてのライブ観賞となりました。グロテスクな外見を嫌がる学生もいましたが、ベトナム人留学生のチャンクアンヒュウさんは、本国で食べたことがあるようで、珍しい生き物という感覚はありませんでした。職員のご配慮で触らせていただくこともでき、オス・メスの区別や生態、血が医療用に使われていることなどを解説下さいました。昨年は、よく分からないまま見て帰りましたので、今年はとてもラッキーな気分です。


カブトガニの飼育場

カブトガニを観賞


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