12月3日(火曜)の「地域社会論」(大成経凡先生)は、学外授業で今治市高橋浄水場〝バリウォーター〟(高橋地区)を視察しました。この施設は令和4(2022)年3月から供用を開始した新しい浄水場で、全国から自治体職員の視察もあるほどです。本学では、大成先生の授業で2年前に視察したことがあります。前回は履修生の半分は日本人でしたが、この日は36名中日本人2名で、ほぼ留学生(ミャンマー20・中国12・ベトナム2)で占められています。施設を管理する市職員の方々には、やさしい日本語での解説をお願いしたところ、日本人にも理解しやすい言葉を選んでいただき、理解の助けとなりました。
留学生には、身近な存在である学校や寮の水道水が、一体どのようにして自分たちのもとへ送られてくるのかを知ってもらいたく、この日の授業を組んだしだいです。以前、ミャンマー人の留学生が、「水道の水はいい味がしないので、飲料水は購入している」と話した内容がとても気になりました。この日の説明や施設見学を通して、果たして感じ方が変わるのかどうか、とても楽しみな授業でもありました。
膜ろ過装置を見学 |
最初は、視聴覚室で小学生向けの解説ビデオの放映がありました。同施設で浄水処理される原水の多くは玉川ダムから放流されたもので、玉川町の三反地取水堰(さんだんじしゅすいぜき)から導水管を通ってやってきます。導水管も耐震に強い素材が用いられているとのことで、その実物大サンプルが展示されていました。一番の関心事は、同施設には〝髪の毛の800分の1サイズ〟の細かい管で不純物や菌を通さない「膜ろ過(まくろか)装置」があることです。その仕組みを理解する実験装置もあって、説明にうなずく学生たちの姿が印象的でした。セラミック製の膜はとても頑丈なため、半永久的に使用可能とのことでした。
前処理施設(後方に配水池) |
船の外観を模した膜ろ過棟 |
天日乾燥床 |
次週の授業は、今治市クリーンセンター〝バリクリーン〟(町谷地区)へ参りたいと思います。ちなみにバリウォーター施設内の電気は、バリクリーンのバイオマス発電でつくった電気を使用しているそうです。